上司から衝撃のひと言
生理中で体調が優れず、腰痛と腹痛に耐えながらいつも通り仕事に励んでいたある日。顔色が良くないことは自分でもわかっていましたが、周りに心配をかけないようにと、できるだけ静かにデスクワークをしていました。休憩もこまめに取り、なるべく平常心で過ごそうと努めていたのです。
午前中の仕事を片付け、少しぼんやりしていたところに、突然、男性上司がやってきました。書類の確認かな?と思いきや……。
「〇〇さん(私)、今日女の子の日でしょ?」と言われたのです。普段の会話と変わらぬテンションで、周囲にも聞こえる声で……。
私にとってまさかの言葉だったため、一瞬、意味を理解できず、頭が真っ白になりました。思わず「え?」と聞き返すと、上司は「なんとなく臭いでわかるんだよね」と小声で言いながら、笑みを浮かべています。このときの私は「どうしてわざわざ言うの?」と、信じられない気持ちと恥ずかしさが一気に込み上げてきて……。
上司は言って満足したのか、そのまま何事もなかったかのように休憩室へ行ってしまいました。
私にとってはデリケートな話題
生理は隠すことではないとは思うものの、プライベートな問題ですし、私にとって、特に仕事場では触れられたくないデリケートな話題。それをわざわざ「臭いでわかる」などと指摘されるなんて、考えただけでも恥ずかしく……また、不愉快でたまりませんでした。
上司にとっては軽い冗談のつもりかもしれません。私を気づかって言ってくれたのかもしれません。けれど、私としてはモヤモヤでいっぱいになってしまいました。
午後の業務中も、上司のひと言が頭から離れず……。普段なら落ち着いて集中できるはずの仕事も、上司の軽いひと言で大きく心が乱され、集中できませんでした。
同期に相談
仕事が終わったあとも、私は気持ちの整理がつかなかったため、思い切って今日あったことを同期に話してみることに。同期は一瞬驚きの表情を見せたあと、「そんなことを言う上司、完全にデリカシーに欠けてる!」と共感してくれたので、少し気持ちが軽くなりました。
「上の人に相談してもいいんじゃない?」と同期からアドバイスをもらいましたが、できるだけ大事にはしたくなかったので、「上司の今後の様子を見て考えるよ」と答えました。話を聞いてもらったおかげで、翌日からはまた気持ちを切り替えて仕事に臨めるようになり、同期の存在に心から感謝しました。
生理についての捉え方は女性でも人それぞれ。ただ、プライベートなことであるのは変わらないと思います。私のように軽口で話題に出されたくない女性がいることも事実。まして「臭いで生理がわかる」と言われて、女性がどう思うか……少し考えてみてほしかったです。上司に関してはその配慮が欠けていたかなと感じます。そう私が感じたのと同時に、私も他人のプライバシーや感情に配慮した発言を心がけ、気をつけていきたいとも思いました。
著者:あすまる/会社員2年経験後、フリーランスのライターやデザイナー、YouTubeディレクターとして活動中。自分が心地よく生きられる仕事や趣味と出会い、毎日楽しく過ごしている。
イラスト:マメ美
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年11月)
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