姪ばかりをかわいがる夫
夫の溺愛が始まったのは、姪が生まれて半年後のこと。会うなりメロメロになって、娘そっちのけでかわいがるようになりました。
昨年のクリスマスには、夫は姪に1万円近くするおもちゃをプレゼントしました。しかし娘には100円ショップのクレヨン1箱のみ……。夫のお小遣いで買ったものなので文句は言えませんが、唖然とするしかありませんでした。
お正月は最低で、娘がたまごのお寿司に手を伸ばした瞬間に夫が遮り、たまごは全部姪のものだと言って食べさせてあげませんでした。姪の好物であることはわかりますが、たまごのお寿司は娘も大好き。目の前にあるのに食べられないなんて、とてもかわいそうでした。
事態は悪化の一途をたどります。義姉一家が近所に引っ越してくると、夫は時々在宅ワークの日に姪を預かるようになりました。娘は保育園に入れているのに……。
娘のために買ったおやつや飲み物もどんどんあげてしまい、あるときは娘が保育園から帰ったら食べようと楽しみにしていたゼリーまで食べさせていました。
娘がかわいくない理由
さすがに我慢ならず、姪ばかりかわいがらずに自分の娘にも目を向けてほしいと、夫に訴えることにした私。しかし夫は「お前に似てかわいげがない! 俺に懐かない」と言って娘を拒否しました。
娘が懐いてくれないのは自分が原因です。姪ばかりかわいがっていることを娘だってわかっているでしょう。
「あーあ〜娘を交換したい……」そんな夫のひと言で私は離婚を決めました。夫もすぐに離婚届にサインをしてくれ、これでお金も時間も姪のために使えると嬉しそう。離婚して正解でした。
娘に会いたい……「今更なに!?」
そんな元夫が訪ねてきたのは、離婚して1年後のこと。なんと義姉の不倫が原因で離婚し、姪は父親に引き取られたそうです。
元夫が言うには、離婚後、姪のためにとかなりのお金を渡していたよう。そのお金で義姉は不倫相手と密会したり旅行に行ったりと大豪遊していたそうです。その間姪を預かっていた元夫のことも、義兄はグルだとひどく怒っており、二度と会わせないと言われたのだとか……。
元夫はひどく落ち込んでいる様子でした。しかし今になって娘に会いたい、娘と一緒に生活をしたいと言われても、もう受け入れることができません。離婚したとき、面会を拒否したのになぜ今更そんなことを言うのでしょう。
それに私には、娘に姪を重ねて見ているようにしか思えませんでした。もちろん私は夫の要望を拒否。これからも会わせるつもりはありません。
なぜあんなにも姪に固執していたのかはわかりません。しかし私似だからかわいくないと言っていた私たちの娘は、成長とともに元夫に似ているところも見られるようになりました。こんなにかわいい娘を拒否するなんて、元夫の人生で一番の過ちでしょう。これからも娘の成長を見守る幸せを噛み締めて生きていきたいと思います。
親の愛情は子どもにとってかけがえのないものです。大切に見守り、育んでいきたいですね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。