小学生のころ、父親は無関心、祖母は怪しい宗教にのめり込み、祖父には暴力をふるわれ不登校になった幸太郎くん。その後、児童養護施設「ひだまりの家」に保護されると、無関心だった父が毎月面会に来てくれるようになり、ようやく「家族」の温かさを感じられるようになりました。
ある日の面会のこと。幸太郎くんは、父も幼いころ祖父から暴力を受けていた過去を聞かされます。また、祖母ともさまざまな揉めごとがあったそう。
だからこそ、祖父による幸太郎くんへの暴力が発覚して以来、父は2人を許せなくなったと言うのです。
改めて息子と親子関係を築きたいと考えるようになった父は、幸太郎くんに「生活が安定したら迎えにいくから、それまで待っててくれないか?」と提案します。
繰り返される悪夢…なんであの人がここに!?
父親の提案を聞いて「僕たちなら、きっと家族の呪いから抜け出せる」と確信する幸太郎くん。しかし、父親の引っ越し報告を受けたその数日後、その思いは無情にも打ち砕かれてしまいます。
放課後、いつものように友人としゃべりながら帰路についた幸太郎くんは、その道中で小学生に声をかけている不審な人物を目撃!
それはまぎれもなく、祖母の姿だったのです……。
ようやく毒祖父母から解放されると思った矢先での出来事に、幸太郎くんは愕然。激しい動悸とともに、こみ上げてくる涙を抑えきれないのでした。
幸太郎くんは、ニュースなどで話題になっていた不審者による声かけ事案が、まさか身内のことだとは思っていなかったはず。祖母の姿を見かけたときは、さぞ驚いたことでしょう……。
そもそも、幸太郎くんへの面会が許可されていない身で、孫を探し回ることなどあってはならないこと。学校の先生や近くの大人に助けを求めて、幸太郎くんの身に危害が及ばないといいですね。