妊婦さんにおすすめの寝方、「シムス位」とは?妊娠時期別の寝方を解説!

2018/10/05 19:00
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この記事では妊婦さんに良い寝方について、専門家監修のもと、解説します。妊婦さんの寝方によって、胎児に影響があるのではないかと心配し、妊娠初期から寝るときの体勢に気を使う方もいるでしょう。実際のところ、寝る姿勢が胎児に影響しそうな時期というのはおなかが大きくなっている妊娠後期です。
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寝ている妊婦さんのイメージ

 

妊娠するといわゆる安定期に入るあたりから徐々におなかが大きくなってきます。おなかが大きくなるにつれ、今までのような寝方・姿勢では寝苦しくなったり、眠りが浅くなったりすることが多くなります。妊婦さんにとってはどのような寝方(体勢)が良いのでしょうか。妊婦さんにとっておすすめの寝方、寝るときに注意しておきたいことなどをご紹介します。

 

妊娠時期で変わる寝方(体勢)

妊娠初期(妊娠4カ月ごろまで)

妊娠4カ月までの妊娠初期は、つわりで具合が悪く、なかなか眠れないということが多いかもしれません。特につわりがひどいときは、胃酸の逆流による胸焼けなどで、不快感を感じやすくなっています。仕事や家事など何かしらに集中している間は気が紛れやすいのですが、何もしないでただ休むときにはつわりの不快感を感じやすいのです。ですので、妊娠初期は、少し上半身を高くして寝ることがおすすめです。

 

また妊娠初期は、自分ではまだ気づかなくても体の中のさまざまところが変化し始めます。その中でホルモンバランスの影響をうけ、眠れなくなったり、逆に頻繁に眠くなったりするなどの変化が生じることがあります。そのような場合は、自分にとって楽な姿勢で休めるときに休むようにして無理をしないことが大切です。

 

 

妊娠中期(妊娠5カ月~妊娠7カ月ごろまで)

いわゆる安定期に入る妊娠中期になると、おなかがだんだん大きくなってきます。普段うつ伏せ寝が好きという方は、うつ伏せ寝ができず、おなかが圧迫されるように感じて寝苦しくなってくるかもしれません。また、うつ伏せになってしまうことで胎児が圧迫されないか心配になって、なかなか眠れないという妊婦さんもいます。うつ伏せになってしまうことが心配なら、抱き枕を活用するといいでしょう。

 

習慣になっている寝方を変えることは違和感があるかもしれませんが、しばらくすれば慣れてきます。さらにおなかが大きくなる妊娠後期にはさらに体勢が限られてしまいますので、仰向き・横向きに慣れ、自分にとって楽な姿勢で寝るようにしましょう。

 

妊娠後期(妊娠8カ月以降)

妊娠後期になると、おなかがだいぶ大きくなります。妊娠中期の終わりごろから、仰向けで寝ようとしても、おなかが重くてなかなか眠りにつけないことも増えてきます。また、仰向けで寝ると脚がむくむ・つるといった症状が出やすくなります。

 

また、妊娠後期は胎盤と羊水、そして成長した胎児で子宮は大きく、重くなります。そして、立っている姿勢でも周りの臓器や血管が押されています。このような状態の妊婦さんが仰向けに横になると、子宮が下大静脈という大きな血管をを圧迫してしまいます。


仰向けになることで血液の流れが悪くなり、下半身から心臓に戻る血液の量が減ります。心臓に戻る血液の量が減ると、次に全身に送る血液の量が減るために血圧が下がってしまうのです。このような状態を、仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょううこうぐん)といいます。仰臥位低血圧症候群を予防するためにも少し上半身を高くして寝たり、仰向けではなく横向きで寝るようにするといいでしょう。

 

妊娠中は自分にとって楽な体勢をとるのがリラックス効果も期待できて良いのですが、どの時期においても体に負担のかからない寝方として、「シムス位」という体勢をとるのがおすすめです。シムス位とはどのような体勢なのでしょうか。詳しくご紹介します。

 

妊婦さんにおすすめの寝方(体勢)シムス位とは

シムス位は、体を横向きにし、横になった状態で上側になる脚を前に出し、膝を床につけている体勢のことです。この姿勢は体の緊張が取れ、リラックスしやすくなるといわれています。正式なシムス位は上半身がほぼうつ伏せとなり、顔の向きと反対側の腕は背中側に出します。

 

しかし、正式なシムス位は妊婦さんにとって大きくなった胸が当たったり、おなかも押されてしまったりするので、苦しい体勢となってしまうこともあります。妊娠中にできるシムス位に近い体勢として、床面につく膝の下に座布団や枕などを入れて膝の高さを調節し、おなかや胸の圧迫を弱めて、楽な体勢がとれるようにします。腕や顔の向きは自然に楽な位置にするとよいでしょう。

 


寝方による胎児への影響について

妊婦さんの寝方によって、胎児に影響があるのではないかと心配し、妊娠初期から寝るときの体勢に気を使う方もいるでしょう。実際のところ、寝る姿勢が胎児に影響しそうな時期というのはおなかが大きくなっている妊娠後期です。

 

先ほどお話しした仰臥位低血圧症候群になると、母体だけでなく胎児にも十分な酸素を届けにくくなります。この状態が長く続くと、胎児は酸素不足となることもあり、あまりに長く続くと、胎児の機能に問題が生じる可能性があります。

 

うつ伏せ寝、仰向け寝はいつまでしてもいいの?

妊婦さんがうつ伏せ寝や仰向け寝をしても苦しくなく、具合が悪くならないようであれば好きな寝方でも良いでしょう。

 

妊娠5カ月ごろからおなかが徐々に大きくなるので、妊婦さんのほとんどはうつ伏せ寝や仰向け寝が苦しくなってきます。横向きやシムス位で休む方が楽になってくるので、慣れてくると眠っている間も自然と寝返りをうち、楽な姿勢をとるようになります。

 

完全な仰向け寝は仰臥位低血圧症候群になる可能性があるので、妊娠中期でおなかが大きくなってきたらなるべく避けるようにしましょう。

 

快適な睡眠のためのコツは?

妊娠すると、ホルモンバランスの影響を受けて睡眠パターンが変わることがあります。おなかが大きくなってくると今までの習慣となっていた体勢でなかなか眠れない、トイレが近くなって夜中に目が覚めるということもあります。夜にしっかり眠れるのが一番ですが、まとまった時間でしっかり睡眠を取ろうとせず、1日の中で休めるときにしっかり休むことが大切です。

 

できるだけ快適な睡眠をとるには、座布団や枕、クッションなどで工夫して、楽な体勢が取れるようにするのがおすすめです。抱き枕でも横向きになって腕と脚で抱えるようにすると楽になります。また、低反発クッション、ビーズクッションなどを使うのもよいでしょう。睡眠中に脚がつる妊婦さんや、寝起きに脚がむくんでいる妊婦さんは足元を高くして休むようにすると良いでしょう。

 

また、お気に入りの曲を聴いたり、アロマテラピーなど香りの効果を利用したりすると、心身ともにリラックスできて質の良い睡眠が得られやすくなります。ただし、妊娠中には使えないアロマもあるので、使う前にはかかりつけ医に相談してから使うようにしましょう。

 

まとめ

妊娠初期のうちはホルモンバランスの変化によって睡眠パターンが変わり、慣れるのが大変な時期です。この時期はおなかもまだ大きくなってこないので、つわりが楽になる体勢で落ち着くような寝姿勢が良いでしょう。

 

おなかが大きくなってくる妊娠中期以降は、うつ伏せ寝や仰向け寝は苦しくなってきます。特に仰向け寝は仰臥位低血圧症候群になる可能性もありますので、できるだけ避けるようにしましょう。

 

妊婦さんにおすすめの寝る体勢は、横向きやシムス位です。クッションや枕などで工夫して楽な姿勢で寝るようにしましょう。

 


監修者:看護師・保健師・予防医学指導士 和田路子

国立大学医学部看護学科卒業後、公立病院周産期センターにて勤務。ハイリスク事例、NICUにて多くの実務経験を経る。現在、不妊治療などの記事執筆・監修に携わる。

 


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