娘の顔にできた傷
当時、2歳の娘の頬には傷がありました。虫に刺されたときにできた傷なのですが、はじめのうちはふくれて赤くなっている程度でした。
しかし、治りかけのときに娘は自らかさぶたをはがしてしまったのです。「かゆいのかな?」と思い、軟膏をつけて対処していたのですが、かさぶたができるたびに剥がしてしまい、傷が大きくなってしまいました。
店員さんにかけられた言葉
ある日、家族でドライブに出かけたときに道の駅に立ち寄り、会計をしようとしたら60代くらいの女性の店員の方に声をかけられました。娘の顔を見たその女性から、「顔どうしたの?!大きな傷ができてるけど……」と言われたのです。私は「かさぶたを何回も剥がしてしまうんです」と答えました。
すると、「あなたには聞いていないのよ。どうしたのかおばさんに言ってみなさい」と店員の方が娘に言ったのです。娘は、まだ言葉を完全に話せなかったからか、店員の女性の深刻そうな雰囲気に驚いたからか、走って逃げてしまいました。
私は娘を追いかけようとその場を離れようとしたら、店員の方は「痛そうだねえ。心配だわ」ともう一人いた60代くらいの女性の店員の方に話していて、もう一人の店員の方も心配そうな顔で私たち家族を見つめていたのです。それは虐待を疑われているように感じてしまう雰囲気でした。
考えすぎかもしれませんが、このときの店員さんたちの言葉や態度には少しモヤモヤしてしまいました。けれどもその後、本当に虐待されている子を助けるためには、店員さんのように疑いの目で見ることも必要なことなのかもと、思えるようになりました。今でも娘の頬にうっすら残る傷を見ると、この出来事を思い出します。
著者:堀川京香/ 30代女性/2020年生まれ、2022年生まれの女の子を育児中の2歳差姉妹ママ。生理不順を機に前職を退職。自身の経験を元に妊活・出産・育児について執筆中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)