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「え?パート採用は初めて!?」理想の会社に入社したと思ったら…社長の驚きの実態が明らかに

私は、30代半ばの男性社長が1人だけの会社に事務職でパート入社しました。その会社は、パート雇用は私が初めてでした。パート先での驚がくの体験について紹介します。

 

条件ぴったりのパート先から採用通知

私が長年働いていた会社は、部署の配置異動や仕事内容の変更で休みが取りづらくなり、思い切って転職することにしました。まだ子どもは小さく、夫は単身赴任中でほぼワンオペのため、週5日フルタイム勤務は少し厳しいと思い、週4日程度で今よりも通勤時間も短く、時間にも心にも余裕を持って勤務できるところがいいなと思っていました。

 

しかし、やはりそのような好条件の求人はほとんどなく、見つけて応募をしてみても、書類選考で不採用に……。アラフィフの自分はもう使い物にならないのか、と自信をなくしかけていたとき、大手求人サイトで希望条件にぴったりの会社の事務職の応募を見つけました。

 

週2~4日の時短勤務、子どもの学校行事等でお休みが取りやすい。求人広告には、同世代の女性が写っており、「仕事は先輩が教えます」と記載がされていました。また、勤務地もこれまでの職場よりぐっと自宅に近く、PC操作もタイピングができたらOKとのこと。この会社で働きたい! と意気込んで面接に臨みました。

 

応募した会社は、30代半ばの男性が経営しているコンサルティング会社。事務所は小さな雑居ビルの一室で、社長と求人広告に載っていた女性がいました。面接では、仕事内容が社長の事務補助で、顧客対応や社長のスケジュール管理、請求書発行や書類作成といった、一般的な事務の業務であることを説明されました。

 

また、顧客とはほとんどオンラインでのやりとりのため、事務所に来客はほとんどなく、服装もラフな格好でいいとのこと。最初はできることからやってもらうが、慣れたらその他の業務の手伝いもしてもらう、場合によっては慣れてきたらテレワークも可能とのことでした。

 

面接から1週間後、なんと事務職としての採用通知が! 書類選考は通過したものの、面接に来られる人が大変多いと面接で話されていたため、ほぼ諦めていたところでした。思わぬ採用通知に大変喜び、すぐに勤務したい旨を先方に伝え、勤務が決定しました。

 

求人広告に載っていた女性は親戚!

考えるミドル女性

 

採用通知をもらったパート先の会社に入社が決まった私。入社当日は普段着で大丈夫とのことでしたが、念のためにオフィスカジュアルで出勤することにしました。

 

指定された時間に事務所に入ると、社長が1人で私を迎え入れてくれました。面接のときは、社長のデスク以外は、小さな折り畳みのテーブルとパイプ椅子が置いてあったのみでしたが、入社日も同じ状況。もしかしてこれで仕事するのかなと若干不安に思っていたところ、社長からまだ事務机と椅子が届いていないとの説明を受けました。ということは、もう1人のパートさんはこのテーブルとパイプ椅子で仕事していたの!? と少し驚きつつも、当日は勤務時間や曜日の打ち合わせで終了しました。

 

翌日、事務机と椅子が届き、パソコンをセッティングしてようやく仕事ができる環境になりました。すると社長から「うちの会社、まだタイムカードとかがないからExcelとかで適当に出勤の管理してもらえます?」と言われたのです。え、出勤の管理をしていないって、パートさんの管理どうなってるの!?とびっくりした私。

 

「もう1人の方の出勤の管理はどうされてるんですか? ご自身で管理されてるんですか?」と社長に確認してみました。すると「あ~あの人、親戚なんです。時々手伝ってもらってて、正式なパート採用は今回が初めてなんです」と驚きの返事が! 親戚のため、給与代わりに謝礼として渡していたため、正式な雇用契約はしていなかったのです。

 

「仕事はどなたに教えていただけるのですか? ご親戚の方ですか?」と確認すると「今回パートさん採用したので、もう来ないですよ。仕事は僕が教えます」との返事が……。まあ、ちゃんと教えてもらえるならいいかな、と思いつつも、本当に大丈夫かなと不安を感じるようになりました。

 

 

嫌な予感が的中

階段に座る疲れ果てた女性

 

入社後3日ほどは、社長から指示された業務をこなしてなんとか無事に終えることができました。しかし、4日目に社長から「申し訳ないんだけど来週旅行に行くので1週間休みにしてもらえます? 言い損ねてて」と、唐突に休みを告げられたのです。私はびっくりして「いきなり休みと言われても困るんですが……」と困惑していると「まだ入社したばっかりでそんなに仕事もないし」とほぼ開き直られたのです。

 

仕方なしに1週間休むことに。1週間後に出社すると、不安に思っていたことが現実に! 仕事を教えると言ったものの、これまで作成したことのない公的書類などについて確認すると「インターネットで調べて」とひと言。

 

また、当初はパソコンは初級レベルでもOKとのことでしたが、高度なスキルを要求してくるため「経験がないのでやり方がわからないです」と正直に伝えると、「え、事務経験ありなのに!?」と小馬鹿にしたような返事が。パソコンのショートカットキーをうまく使えない様子を見て「これくらいわかるっしょ」と、イラー!っと来る態度で接してくるようになったのです。

 

さらに「来週ゴルフに行くから休みで」「明日病院で会社に来ないから休みにしてください」と、自己都合で唐突な休みを言い渡されるため、思うような勤務ができませんでした。

 

不安を感じて退職を決意

退職届を持つスーツ姿の女性

 

パート雇用が初めてということで、雇用に関する環境がまったく整っていなかった会社。雇用契約書の交付や勤怠管理ができるソフトを取り入れたり、私なりにパート雇用の環境を整えました。

 

しかし、業務の指導をほとんどしてもらえず、ソフトの使い方や書面の作成方法をインターネットで調べながら業務を進めていたことに不安と不満を感じるように。さらに、仕事をしている傍らでカップラーメンのにおいを部屋中に充満させる、コーヒーをズズズと音を立てて飲んだりガムをクチャクチャ言わせてかむなど、業務とは関係のない社長の一挙手一投足にまでストレスを感じるようになってきたのです。

 

3カ月ほど勤務をしましたが、唐突な休みの申し出は相変わらず続き、業務に関してもきっちりと引き継ぎをしてもらえませんでした。給料はちゃんと払ってくれるものの、もうここで働くの無理……と思った私は、退職を決意しました。退職したい旨を社長に伝えたところ、どうやら私が退職を考えていたとはまったく思っていなかったようで大変驚いていました。

 

その後、時々その会社で求人が出ているかをチェックしていますが、早いペースでパート募集の求人が出ているので、きっと私の後任のパートさんも同じ状況ですぐに退社しているのかもしれません。

 

まとめ

希望条件ぴったりでパート入社した会社。しかしいざ入社すると、親戚のおばさん扱いのような社長の態度にびっくりしてしまいました。

 

せっかく入社した会社を辞めることに不安を感じましたが、転職したのは時間と心の余裕を作るためでした。ずっと不安とストレスを感じて働くより、楽しく働きたいと、思い切って退職して後悔はありません。働く条件なども大切ですが、やはり働く環境も大切なのだと感じた体験でした。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:江口 りん子/40代女性・1児の母、夫は現在単身赴任中。会社員とWebライターをしている。高齢出産を経て、体調の変化や疲れなどさまざまなトラブルに直面し、若いころとは違うとつくづく感じる今日このごろ。普段はファッション、推し活、グルメなどの情報収集が趣味。

イラスト/もふたむ

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)

 

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