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言葉が遅いのは、頭の形と関係がありますか?

お子さんの言葉の出方は人それぞれ。頭ではわかっていても、つい他のお子さんと比較してしまったり悩んでしまったりします。

 

お子さんの言葉の出方は人それぞれ。頭ではわかっていても、つい他のお子さんと比較してしまったり悩んでしまったりします。

 

 

Q. 言葉が遅いのは、頭の形と関係がありますか?

1歳10ヶ月の息子は、まだ単語をいくつかしか話せません。かろうじて聞き取れる言葉は、「バイバイ」「ママ」「あーちゃん(父親の呼び名)」くらいです。言われたことはある程度理解でき、「ゴミ箱にポイ」「ズボン」「ぬぎぬぎして」「黒いピコピコ(リモコンの事)持ってきて」などと言うと、対応します。
最近、言葉が遅いのは頭の形と関係しているのではないかと思うようになりました。息子は吸引分娩で生まれたため、斜頸です。また、むき癖があり、頭の形がいびつです。頭を上から見ると、後頭部は斜めに歪んでいておでこにかけて三角になっており、「三角頭蓋」ではないかとも心配になっています。鼻筋から延長するように髪の生え際まで伸びた骨の縦線に触れることにも、最近気づきました。
また、偏食で食べられる物がとても少ないです。最近ようやくスプーンの練習を始めましたが、まだしっかり使えていません。多動ではないと思っています。専門医に診ていただいた方がいいでしょうか? その場合、何科に行けばいいのでしょうか?

 

 

A.外科的な治療によって、発達障害の症状の改善が可能となる場合も!

まず、吸引分娩と向き癖によって、頭の形がいびつになっているのであれば、言葉の発達との関係はないでしょう。
「三角頭蓋」は、「頭蓋骨縫合早期癒合症」のひとつです。頭蓋骨はいくつもの骨によってできており、その骨と骨との継ぎ目(「縫合」と呼ばれます)は、誕生から成長にしたがって癒合していきます。頭蓋骨縫合早期癒合症は、この縫合が先天的に癒合している病気であり、独特な頭の形になるのが特徴的です。顔貌や四肢、脳、心臓などに奇形を合併する場合は、「症候群型頭蓋骨縫合早期癒合症」と呼ばれます。
一方で、他の合併奇形をまったく持たない頭蓋骨縫合早期癒合症もあります。その一部に、頭蓋骨の早期癒合が脳の正常な発達に影響を与え、発達障害が生じるケースがあると考えられています。この場合、外科的な治療によって、発達障害の症状の改善が可能となる場合もあります。
ご質問の方は、お子さんの「三角頭蓋」を心配されていますが、三角頭蓋である場合、前頭縫合の早期癒合によって、額の中央部の盛り上がりや骨の盛り上がりが認められます。こうした特徴を感じるようでしたら、子どもの治療を得意とする脳神経外科か小児神経科を受診し、ご相談いただくといいでしょう。
また、言葉の発達については、1歳6ヶ月で意味のある言葉を数語、2歳で二語文を発していることが目安です。この目安から判断しますと、現時点でのお子さんの言葉の発達はゆっくりであるか、もしくは軽度の遅れが考えられると思います。医療機関を受診される際には、検査などによって発達状況を正確に診断していただくことも必要でしょう。


(回答/三石知左子先生)

 

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