妊娠中、赤ちゃんの成長具合に加えて、気になるのは自分自身の体重の推移。無事に出産を終えたので、今はそのころのことを冷静に思い返すことができますが、当時は「このままノイローゼになるのでは……」というほど悩みました。数字を気にしすぎて苦しんだ日々のことをお話ししたいと思います。
怒られたくない一心で
私の場合、もともとあまり太らない体質だったこともあり、はじめは体重管理に危機感はまったく抱いていませんでした。しかし、先輩ママの「あそこ(通っていた産院)は体重管理厳しいよ!」という言葉に冷や汗。
それからは体重を気にするようになりましたが、 実際に妊娠4カ月後半、先生に「あなたの場合、出産までに増やしていいのは7kgまで。妊娠中期は1カ月に500g増えたら太りすぎ」と言われました。怒られるのが大の苦手である私は、「体重を完璧に管理しなくちゃ」と思うようになったのです。
体重管理は順調、だけど…
妊娠7カ月のころ。赤ちゃんの体重はしっかり増えていく一方、私の体重はプラス1.7kgとかなり順調に抑えられていました。
つわりで1kg体重が減ったことに加え、高カロリーな食事を避けた成果だったのかもしれません。しかし、油断すると予想より体重が増えている日もあったので、私は朝食をフルーツだけにしたり、昼や夜も野菜ばかりのメニューにしたりと体重を気にするあまり、偏った食事を摂るようになってしまいました。
葛藤、そして我に返る
正期産の時期に入り、私の体重はプラス5kgでした。赤ちゃんは平均よりも大きく育ち、先生からは「母子ともに順調だね」と言われたものの、喜ぶこともほっとすることもできず、心の中はどんよりと曇ったまま。
「もっと食べたほうがいいのかな? でも太ってしまったら……」と日々の食事の時間が苦痛でした。しかし、出産予定日を過ぎたことがきっかけで何かがふっ切れ、「もっと自分と赤ちゃんを大事にしよう!」と、ようやくバランスの取れた食生活に戻すことができました。
結果的にプラス6kgでの出産となった私。対して赤ちゃんは4kg近い丸々とした子でした。今では体重を気にするあまり、妊娠中に極端な食事制限をしてしまったことを反省しています。もしまた妊娠する機会があれば、今度はしっかりと健康と栄養を第一に考えた上で、体重管理をしていきたいと思います。
著者:粟津愛美
一男の母。結婚を機に退職後、半年で妊娠・出産。滋賀県の田舎で初めての子育てを楽しみつつ、自身の体験談を中心に記事を執筆中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての妊娠中の方や病院・産院にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。