父はあーちゃんの介護サービス利用を阻止しようと、介護認定の認定員さんへクレームの電話を入れ、あくまでも介護認定は娘たちが勝手にやったことであり、あーちゃんには不要だという手紙まで送りつけていました。しかし、それが逆に「あーちゃんの様子をまったく見ていない」と認定員さんが判断する材料となり、良き夫を装った父の作戦は失敗に終わったのでした。
私たちを疑うの!?
糖尿病の病院に地域包括支援センター、そしてランチと、あちこちに行った日。何もかも忘れているあーちゃんに、根気強く父があーちゃんの預金を狙っていることと、お財布から現金を抜いているかもしれないということを伝えました。何度説明しても、時間が経てば初耳のように驚いていましたが……。
※たんたん:ワフウフさん姉妹の父、あーちゃんの夫
自分がお金を持っていないと思っているあーちゃんは、危機感を持ってくれず……。
ただ、何度も言い聞かせているうちに、ここまで言うようにはなりました。
そこで、最後に父とはもう一緒に出かけないほうがいいと念押し。しかし……翌日にはあっさり父から誘われるまま、ダンスサークルへ行ってしまったのでした。
出かけている間、今度は父から私たち姉妹がお金を狙っていると聞かされ続けたあーちゃん……。
姉が電話で話を聞くと、言いにくそうに「娘たちを信用するな」、「通帳を返してもらえ」と父から言われているとのこと……。
ただ、時間が経つにつれて、あーちゃんは私たちを信用していると言ってくれて、ひと安心。
姉は、そんなあーちゃんの様子を見て「かわいそう」だと言っていましたが……。
私は、ここまであーちゃんのために動いている私たちを疑うなんて……と失望してしまいました。
糖尿病のインスリン注射に付き添い、地域包括支援センターへ相談に行き、お昼を食べ……と、忙しい1日。一緒にいる間、あーちゃんにはずっと父が預金を狙っていることや財布から現金を抜いていることを言い聞かせました。その結果、別れるころには父に怒りの感情が芽生えるくらいにはなっていたので、もう一緒に出かけないほうがいいと念押しました。
しかし……。翌日、あーちゃんは父に誘われるがまま、ダンスサークルへとお出かけ。そして、そこで父から私たち姉妹があーちゃんのお金を狙っていると言い聞かされ、信用してはいけない、通帳を返してもらえと指示されたようです……。お金を狙ってるのも、信用できないのも、通帳が欲しいのも、全部あなたのほうでは……? と言いたくなります。
姉が根気強く話してくれたおかげで、娘たちを100%信じるという気持ちに変わったからよかったものの、父に相当しつこく吹き込まれて疑心暗鬼になったみたいです。姉はそんなあーちゃんを見て「かわいそうに……」と言っていましたが、私は正直ここまでしている娘たちを疑う!? と失望してしまいました……。
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認知症のせいだとわかっていても、何度同じことを言っても通じないのはストレスですよね。でも、同じようにまったく逆のことを夫と娘たちから言われ続けるあーちゃんも、相当なストレスを抱えているかもしれません。物事を忘れてしまうだけならまだしも、感情を忘れてしまうというのは、なかなか難しい問題ですね。
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