NICUへの通院と、搾乳に追われる日々
妊娠27週で生まれた双子はすぐにNICU(新生児集中治療室)へ運ばれ、およそ3カ月間の入院が必要になりました。まずは小さな命が無事に誕生したことに安堵しましたが、本当に大変だったのはその後のケアでした。
産後すぐの体でありながら、私は24時間体制で3時間おきに搾乳をおこない、片道1時間かけて電車で病院へ通い、双子に母乳を届ける毎日を送っていました。双子が母乳をどれだけ飲めたかが常に気になり、1mlの増減に一喜一憂しては心をすり減らす日々。
それでも「母乳を届けることこそが私の大切な役目だ」と信じ、毎日必死に病院へ通い続けていたのですが……。
突然の激痛!傷口がぱっくり…!?
そんなある日、突然おなかに痛みを感じました。最初は気のせいだと思い、数日間はやり過ごしていましたが、術後1カ月ほど経った面会中、双子を抱っこした瞬間に激痛が走ったのです。
驚いて確認すると、なんと帝王切開の傷口がぱっくりと開き、出血していました。私はすぐに処置室へと運ばれ、傷口を再縫合することになったのです。
医師からは「産後に無理をしすぎたから」と告げられ、毎日無理して通い詰める必要はないこと、そして搾乳以外の家事は控えるよう念押しされました。
そのとき初めて、私は母乳を届けるために、かなり無理していたことを自覚したのです。再縫合によって痛みや出血は治まりましたが、傷あとは以前よりも目立つようになってしまいました。
当時はショックを受けましたが、今ではその傷あとを見るたびに「あのとき双子のために必死で頑張った証」なのだと思えるようになりました。あの時期の努力と痛みは、私にとって大切な思い出であり、子どもたちへの愛情が目に見える形になった瞬間だったのだと感じています。
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帝王切開は、おなかの表面だけでなく子宮まで切開する大きな手術です。産後1カ月ごろは、見た目はふさがって見えても、内部の組織はまだ修復の途中で、非常にデリケートな状態にあります。
この時期に長距離移動や家事などで無理を重ねると、傷口に強い負担がかかるだけでなく身体の回復力が低下し、傷口が治りにくくなることも。また、感染などのトラブルも相まって傷口が再び開いてしまう「創部離開(そうぶりかい)」のリスクが生じることもあります。
赤ちゃんのために頑張りたい時期ですが、ママが心身ともに回復することが、これからの育児において、何よりも大切なことです。少しでも痛みや違和感があるときは我慢せず、早めに医療機関へ相談してくださいね。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:木下うめ子/30代女性・主婦。2018年生まれの双子ママ。自閉症の双子のサポートに日々奮闘中。管理栄養士の資格を持っており、食べることが大好き。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年2月)