母の文句ばかり言う彼…その真意は
私は20歳のころから「結婚したいと思ったことがない」と豪語し、生涯独身を宣言していました。しかし、25歳で初めての入院・手術を経験し、人生観に変化が。「やはり結婚したほうがいいかも」と思い、結婚を意識するように。そんなときに出会ったのが、4歳年下の男性でした。
彼は「交際するからには結婚を前提に」と口にする真面目なタイプ。私も結婚を考え始めていたこともあり、交際はトントン拍子で進みました。
気も合うと思っていたのですが、そんな彼にはひとつ気になることが。それは、彼がいつも自分の母親の文句を言っていたこと。今後のことを考えると「母の文句ばかり言う人と結婚して大丈夫かな?」と自分の中で引っかかりもありました。
ある日、いつもと異なる雰囲気の彼に、「これはプロポーズされるのかも?」と私はドキドキ。ただ、彼がやたらと電話を手に席を外すので不審に思いこっそりついていってみると……。
「ママ、次はどうしたらいいかな?」
という彼の声が聞こえてきたのです。電話の相手は、彼の母。彼はその後も何度か席を外し、そのたびに「ママ、次は?」と母に何度か電話をかけていました。プロポーズをするにあたり、母に次はどうしたらいいのか、相談していたのだと思います。
ただ私はこの彼の一連の行動に、彼への気持ちが一気に冷めてしまいました。いい大人が「ママ」呼び。そしてひとつひとつ母に指示してもらえないと動けない……。これまで母の文句をよく言っていたのは、ある意味「好き避け」のようなものだったのだと、今まで引っかかっていたことへのピースがすべて埋まった感覚になりました。
そして私は、メールで彼に別れを告げ、その後、彼の連絡先を削除しました。
予期せぬかたちでの別れとなりましたが、不思議なことに、まったく未練はありませんでした。今思うと、この出来事は私の結婚観を再考するきっかけになったと感じています。
著者:丸山明美/50代女性・会社員の独身女。高齢の両親と同居中。
イラスト:アゲちゃん
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)
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