「いやだ、ひとりにしないでー!」
数日後に働き始め、その日を境に、朝から晩まで、寝る間も惜しんで働く義姉・キリコ。3歳になったばかりの娘・がん子をひとりにするのは心苦しいものの、保育料を払う余裕もありません。
体調は大丈夫?と心配する夫に「たくましいのが取り柄だから」と笑顔で送り出します。
しかし、3歳の娘は寂しくて泣いてばかり。引き止められて仕事に遅刻しそうになると、つい乱暴に突き離してしまいます。
「もう、鬱陶しい」稼ぐことで頭がいっぱいで余裕がなく…
昔の記憶が蘇る義姉・キリコさん。母親に捨てられ、親戚の家で過ごすものの「いつまで家に置いておくんだ」と心ない言葉を放たれ、辛い思いをします。そんなときに味方になってくれたのは、叔母のユキさん。厄介者の扱いをされる中、おむすびを内緒で出してくれたりします。
誰か一人でも優しく見守っていてくれると、ホッと安心しますよね。自活力のない子どもの面倒を見ることは、大人がどんな立場であれ責任を全うするべきだと思います。