「うるさい子だね! 邪魔なんだよ」
義姉・キリコの一番古い記憶ーーー。
母親に捨てられ、親戚の家で過ごすことになった幼少期。「あの女は男癖悪かったからな」「いつまで家に置いておくんだ」と心ない言葉を放たれ、辛い思いをします。
そんなときに味方になってくれたのは、叔母のユキ。厄介者の扱いをされる中、おむすびを内緒で出してくれたりします。「肩身の狭い思いをさえせてごめん」と謝るユキに「ユキ姉ちゃんと一緒なら、みんなが意地悪でも平気だよ」と伝えます。
強くあろうとするキリコを見て、ユキはあることを語り始め…。
「叩かれても泣かないし、負けないの」姉であるキリコの母を思い出し…
はかなげな表情をする叔母・ユキさんを見て、切なくなるキリコさん。置いていかれそうになるのを感じて、ぎゅっと抱きしめます。「いつか東京に行こう」とキリコの母に会いに行く約束をしますが、ユキさんは二人目を出産後から体調が戻らず、亡くなってしまいます。
小さな子どもにとって、頼れる大人を失うことは相当な出来事です。親戚の人が面倒を見てあげるべきですが、そうなる前から大人同士で良好な関係を作っておくことが大事ですよね。