長男が保育園に入園する前のことです。それまで週に2回ほど園開放へ行っていたものの、実際に園で過ごす様子がどんなものなのか、なかなかイメージがわきませんでした。そして正直なところ、3歳までは家で自分で見たい…… という想いもあり、迷いながら過ごしていたころの話です。
同月齢の子と遊ぶ様子が見られる体験教室
長男が1歳5カ月ごろのことです。入園する6カ月ほど前に入園希望の保育園で、「ママと子の保育体験教室」の参加者が募集されていたのです。
午前中×全4回の実施で、前もって日取りを決めて参加できました。同月齢帯のクラスの子どもたちはまだまだ気持ちを言葉にできず、おもちゃの取り合いをするという様子でした。
入園の前月に慣らし保育
長男は4月から入園予定だったので、3月の後半に慣らし保育をしてみました。初日は泣いている長男を先生に引き渡し、しばらく泣いたら窓際に立って外を見て過ごしていたそうです。ただお昼ごはんはきちんと食べており、「ごはんを食べられる子は慣れるのが早いですよ」と言ってもらいました。
少し日が開いて2日目、預けられるとわかっているので長男は号泣です。泣き止みは早くなりましたが、やはり窓際で外を眺めるのが基本で、後はおもちゃでひとり遊びをしていたそうです。
さらに数日後の3日目は、遊びに入るまでの時間が早くなったようでした。先生から「お子さんはしっかり周りを観察していますね。ほかの子がどうやって遊んでいるかを学んでいるんです」と教わりました。
入園してからは連日の慣らし保育に
当時は次男を妊娠中で、かつ専業主婦だったので、入園したら短時間の慣らし保育からスタートしました。初日と2日目は昼食を食べ終えたあと、12時ごろにお迎えです。3日目から7日目までは、預ける時間を延ばして13時のお迎えでした。
預ける時間が短いことにどんな意味があるのかなと思い聞くと、「子どものペースに合わせてあげると、だいたいあとで尾を引きにくいからです」ということでした。帰り道のお散歩タイム、長男はいつもとてもうれしそうにしています。入園の1週間後には、8時~16時まで預けられるようになりました。
次男の出産予定日2週間ほど前には、実母が助っ人に来る予定でした。普段会わない実母に長男を預けることに不安を感じていましたが、保育園に預けることができるようになったことで、安心して長男を託すことができました。
そして、何よりよかったのは、時間に余裕ができるとともに心が軽くなり、長男に接する時間を大切にできるようになったことでした。
1人目の子どもなのに自分の都合で早くに保育園に入れてしまった……と悩んでいましたが、今では丁寧に向き合って子どものペースで進めてあげることができてよかったなと感じています。
著者:海老原しずく
二男の母。結婚を機に退職、地元の広島県を離れ石川県に移住。下の子を家で見ながら妊娠・出産・子育てに関する記事執筆やイラスト、web制作を中心に活動している。