ベビーカレンダーでは、子育て中のママ326名にアンケートを実施。役員・係決めに対する本音を調査しました。その結果は……。
憂うつが約9割!
役員・係決めを憂うつに感じる・やや感じるという人は、全体の88.95%。役員や係決めは、すんなり手を挙げてくれる人がいればすぐに終わるものの、立候補者がいない場合、話し合いが長引いたりくじ引きなどで決めたりすることも少なくありません。
アンケートによると、無理やりの推薦やできない理由の主張し合い、くじ引きで決まった役割の拒否など、いやな思いをしたという話も見られます。
ほとんどのママが役員や係決めに対し、重い気持ちを抱えていることがわかりました。
役員は必要か?
ほとんどの人が役員や係決めを憂うつに感じているものの、役員や係が不要だと思う人は、思いのほか少なく、全体の17.18%でした。
さまざまな役割を持つ役員や係ですが、必要なものもある、という認識のママが多いようです。
役員や係、モチベーションになるのは?
夫婦ともに仕事をしていたり、近くに頼れる親族がいなかったりし、気軽に役員や係を引き受けられない昨今、必要性は感じるものの、自ら手を挙げられるかというと、それはまた別の話。約半分のママが「役員や係をやりたくない」と回答していました。
しかし、残りの半数は「くじやジャンケンで負けたら」「順番が回ってきたら」という条件付きも含めて「やってもいい」というスタンスであることがわかります。
その理由を尋ねてみると、以下のような結果になりました。
⚫︎園や学校での様子がわかる 69.44%
⚫︎自分にとっての経験になる 56.25%
⚫︎ママ友だちができる 36.81%
⚫︎役員・係の仕事が好き 13.89%
⚫︎その他 14.58%
※複数回答可
「その他」を選択した人の回答を見ると、「係で幼稚園に行くと子どもが喜ぶ」という意見や「誰かがやらないといけないと思うから」という回答が目立ちました。
役員をやれば学校の様子もわかるし、子どもたちについて真剣に向き合うことができるので、いいこともたくさんある。
経験が自信になりそうだし、頑張っている自分を子どもに見せたいというのもあるので、立候補はできないにしてもジャンケン等で当たってしまったらチャンスだと思ってやり遂げたいです!!
親同士の関わりが子どもの環境に影響する面もあると思うので、他のママたちと関わる機会を少しでも得られる役員や係は積極的におこないたいです。
普段、保護者が見られない「園や学校での様子がわかる」が最も多い69.44%、次いで、「自分にとっての経験になる」が56.25%と、負担はあるものの、役員や係を引き受けたからこそのメリットを感じている人は少なくないようです。
行事の縮小や保護者同士の交流が減っている昨今、園や学校でのわが子の様子を知る機会が少なくなっています。しかし、役員や係の活動を通じて先生や他の保護者との関わりが増えることで、わが子の意外な一面を知るチャンスにもつながるかもしれません。
一方で「役員や係をやりたくない」と考える人にその理由を尋ねると、以下のような回答が得られました。
⚫︎仕事が休めない・休みたくない 64.25%
⚫︎ママ友との付き合いが負担 45.25%
⚫︎小さい子どもがいる・介護があるなど家族の事情 33.03%
⚫︎パソコン作業など役員の仕事に不安がある 21.27%
⚫︎資格の勉強中・病気療養中など自身の事情 6.79%
⚫︎その他 9.05%
※複数回答可
「その他」の回答には「その場所に行くまでの交通機関がない」「夜に集まりがある場合、子どもを置いて出かけるのが難しい」「人前で話すことが苦手、正しい敬語が使えるか不安、こなせるのか不安」などが挙げられました。
やりがいのあることかもしれないけれど、現実は仕事や家事育児に追われる日々に更にタスクが増えると思うと負担が大きすぎる。
「役員や係をやりたくない」理由として最も大きいのは、仕事という結果に。役員や係の集まりに参加するなら、ほとんどの場合、仕事を休む必要があるでしょう。しかし子どもの行事や体調不良、自身の用事などでも休みをとることを考えると、それにプラスして役員のための休みを……となると、職場や家族の理解が必要なのかもしれません。
「役員や係にはトラブルがつきもの!」その真相は?
役員や係を務めると、保護者をはじめ、園や学校と接する機会が増えます。今回のアンケートの中でも、役員に対して「ギスギスしているイメージ」「トラブルが多いと聞いているので不安になる」というコメントが見られました。
役員や係で経験したトラブルを尋ねると、以下のようなエピソードが寄せられていました。
くじ引きで決まった役員を頑なに拒否した方がいて、もう一度集まり直して役員を決め直した。
しかしいざ、トラブルの経験を尋ねると、94.17%が「経験はない」と回答。実際にトラブルを経験した人はそう多くはないようです。
この結果から、現実にトラブルに直面した人は少ないにもかかわらず、役員や係に対するネガティブなイメージが、事実よりも噂や誤解に基づいて広まっている可能性が示唆されます。
廃止・見直し・外注や有償化……ママの声から考える役員・係のあり方
役員や係についての意見を集めると、これからの役員や係のあり方に対するさまざまな声が挙がりました。
多く見られたのは、役員には必要な仕事もあるとわかっているが、現代の保護者の生活の中で引き受けるには厳しいという現状と、時代に合わせて変わってほしい、という意見です。一部の声を紹介します。
役員や係は廃止!
・みんなで分担してやるなら良いと思うけれど、誰かに負担をかけるだけのものならないほうが良いと思う。
・幼稚園では係などなく、イベントでお手伝いが必要なときにだけ募集していて、その都度ちゃんと集まっていたので、役員や係は不要であると思う。
・そもそも親の協力なしに成り立たない行事はなくても良いと思う。もしくは入学時に説明し、やるかどうかはその代の親が決めればいいと思う。
カタチを変えてみては?
・今どき多くのご家庭が共働きで時間がないと思います。 とはいえ、先生にすべての役割を担わせるのも業務範疇から外れると思っていて、役員・係は必要だと思うので、シルバー人材などをうまく活用すべきではないか? と感じます。 やりがいや地域との連携、顔見知りの増加によって子育てしやすい世の中になるのではないかと感じます。
・必要なことだとは思うが、共働きが多くなった現代のニーズに合わせ、最低限の役割分担かつ公平性にておこなうべきだと思います。
・古くからの慣習で役員や係が残っているだけなのであれば、時代の流れに合わせて見直していくべきだと思う。
外注や有償化という手段もありなのでは?
・交通立ち当番や年中行事などの準備で親が関わることは大事だと思いますが、収入の面や休暇を取ることによる同僚への負担も考えると仕事を休みにくく、好意的に参加するという気持ちにはなれません。個人の有給を使ったりして仕事を休む方もいらっしゃるし、そうでなくても時間を費やして他の方のために活動するので、各家庭から一定額徴収して、役員や係もボランティアではなく有償にすると良いと思います。
・外注してほしい。そのための費用は負担したい。
・完全無償のボランティアではなく、少しでも有償にすれば希望者も増えると思う。
コロナ禍以降、役員や係のあり方も少しずつ変わり始めています。これからは、保護者や先生の負担をできるだけ軽くしつつも、子どもたちが健やかに生活できる環境を作るために、柔軟で実践的な仕組みが広まっていくことが期待されます。
■調査概要調査
調査タイトル:「役員・係」に関するアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2025年3月12日(水)~3月19日(水)
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用した方
調査条件:1人以上お子様がいらっしゃる方(326人)