一方、ツキミさんは幼少期から母に容貌を笑われ続け、整形をした過去が。二郎さんは整形を受け入れてくれましたが、ツキミさんは自分に似た顔の子が生まれることが怖くて、子どもがほしいと思えないのです。
周囲からのプレッシャーに耐えられない二郎さんは、ツキミさんに「見た目なんて関係ない」と子どもをつくることを迫りますが断固拒否。「産まないなら、ツキミと結婚しなければよかった」と言われ、ツキミさんは離婚が頭をよぎります。
そんなツキミさんをよそに、二郎さんは父や兄弟に相談。「DINKsを理解してもらえた」とツキミさんに嘘をつき、親族の集まりに誘い出し、帰れないようにツキミさんの荷物を隠したのです。
ツキミさんは二郎さんの親族から「子作りはどうなのか」と袋叩きにあいますが、二郎さんの弟夫婦が助けてくれます。そして、二郎さんの兄・一郎さんの妻である一花さんに、「この家から頑張って逃げて」と背中を押されたツキミさんはなんとか帰宅。
しかし、後を追ってきた二郎さんに無理やり行為を迫られ、離婚を決意します。
責任から逃れ続ける夫
関係が完全に冷め切ってしまった二郎さんとツキミさん。
ツキミさんのせいで子どもをつくらないことを一生周囲から批判され続けると悲観する二郎さんは、逃げようとするツキミさんを阻止し、離婚を拒否し続けています。
「全部ツキミのせいだよ。俺、かわいそうだろ?」
「俺の親に『子どもをつくる』って誓ってくれたら、俺のウツは治るんだ」
「子どもをつくらないって約束は、無かったことにしようよ」
など自分勝手な発言を繰り返し、ツキミさんを追い詰めるのでした……。
「自分ばかりが追い詰められてかわいそう」と被害者意識が強く、自分が陥っている現状の責任はすべてツキミさんにあると思い込んでいる二郎さん。
ツキミさんに目を覚ましてほしいと願っていますが、周りが見えなくなってしまっているのはどちらでしょうか。
苦しんでいるのは自分だけではないこと、そして自分の言葉がツキミさんをひどく苦しめていることに気がついてほしいものです。
尾持トモさんの連載は、ブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。