同い年の同僚に10年ぶりに再会すると…
私は25歳のとき、同じ職場の同僚だった夫と結婚しました。結婚と同時に仕事も辞め、子どもが2人生まれてからは忙しい毎日を送っていましたが、あっという間に娘2人は成人して、実家から離れて暮らすことに。
夫との2人暮らしが始まって間もなくして、買い物先で偶然、昔の職場の同い年の同僚と再会。しかし、10年ぶりに会った彼女の姿にがくぜんとします。白髪交じりの髪はボサボサで、私より10歳は上なのではないかと思うくらい年老いて見えました。彼女は「もうおしゃれする気にもならない」と覇気もまったくありません。私の動揺がバレてはいけないと思い「私も同じよ!」と元気づけて別れました。
そして家に帰りふと鏡を見ると、同僚と同じく白髪交じりの自分の姿が。今まではそこまで白髪を気にしてはいませんでしたが、「きっと私もあの同僚のように、周りから年老いて見えているんだ……」と思いました。
急に気になりだした白髪
翌日、少しでも若く見られたいと思い、自分でダークブラウンの色を選び白髪染めをしてみることに。しかし、私の髪色に合わなかったのか黒々としてひと目で白髪染めとわかるような不自然な仕上がりです。夫も「どうしたんだ! その髪の色!?」と苦笑い。自分でも違和感があったので「似合ってないし、若くも見えないよね」と落ち込みました。
夫は「もういい年齢なんだし、白髪なんか気にしなくていいんじゃないか」と励ましてくれました。しかし、私は「でも、老けて見えるのは嫌なのよ!」と夫の言葉を遮ったものの、白髪を消すのは難しく解決策が見つからないまま、時間だけが過ぎていきました。
娘の髪が真っ白に!?
染めた髪も伸び、また白髪が目立つようになったある日、遠方に住む長女が帰ってきました。私が玄関を開けると、想像していなかった娘の姿に驚がく! 20代の娘の髪が真っ白になっているではありませんか。
私は焦りながらも冷静を装って「髪の毛どうしたの? 急に白髪が増えちゃった?」とやさしく声をかけました。娘はきょとんとして「白髪じゃないよ。今人気のシルバーヘアだよ」と微笑んでいます。私はあえてシルバーヘアにしているのが理解できず「わざと白髪にしてるってこと?」と聞き直すと、「そうだよ! おしゃれでしょ」と言う娘。
言葉を失った私を見かねた夫が「お母さんは白髪で悩んでるっていうのに」とひと言。娘は「白髪おしゃれだね! 自然なシルバーヘアじゃん」とあっけらかんとしています。白髪で悩んでいた私は娘の言葉をすんなり受け入れられず「50歳にもなると白髪はおしゃれじゃないの」と怒った口調で言ってしまいました。
しばらくして冷静になり考えてみると、たしかに若いころのように髪の手入れに時間をかけもせず、美容室に行くのも半年に1回ほどになっていることに気付きました。だんだんと娘が言っていたシルバーヘアが気になり始めた私は、娘に「白髪でもおしゃれになるの?」と改めて聞いてみます。娘は「お母さんの白髪、シルバーヘアにぴったりだよ。ここの美容室、SNSで有名だから行ってみたら?」と、家から通える美容室を探し、教えてくれました。
気になっていた白髪ヘアが…!
早速、娘が教えてくれた美容室を3日後に予約。おしゃれな美容室を訪れた私が「白髪のおばさんがこんなところに来てしまってすみません」と言うと、店員さんは「いえいえ! そんなの気にする必要ないですよ!」と安心させてくれました。そして、全体的に白髪交じりの私の髪を見て「髪の毛、すてきなお色ですね。メッシュっぽくて良い感じなので色はこのままでヘアスタイルだけ変えましょう」と明るく言うと、テキパキとカットしていきます。
カットが終わり、鏡に映った自分を見て、私は思わず「わぁ!」と声をあげてしまいました。見違えるような仕上がりに喜びを隠せません。髪を切る前はぼさっと広がったロングヘアで、おばさんっぽかった私のヘアスタイル。すっきりとしたボブヘアで一気におしゃれになっています。私は「ありがとうございます! 大満足です! また来ます!」と気持ちよく店をあとにしました。
高ぶった気持ちが抑えられない私は、家に着くなり夫に「見て! このヘアスタイル最高じゃない?」と自慢。夫も「お! いい感じだな! 若返ったんじゃないか」と褒めてくれました。
まとめ
若いころ自分のヘアスタイルが自慢だった私は、老けて見える原因は白髪だと思い込んでいました。娘に感謝の言葉を伝えると「三姉妹に見えるかもね」と冗談交じりの返答が。
この一件でなんでも考え方次第なのだと思うようになり、前向きになった私は怠っていたヘアケアにも力を入れるように。すると髪に潤いが増し、今ではシルバーヘアが私のトレードマークとなっています。自分の老いもポジティブに捉え、いつまでも若々しく居続けたいと思った出来事になりました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:木本 明子/50代女性・ライター。娘2人の子育ても落ち着き、休日に夫と旅行に出かけるのが趣味。
イラスト/sawawa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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