ナプキンを入れていたポーチがきっかけ
新卒で小さな広告代理店に営業として入社した私。私が配属されたチームのなかで女性は私だけで、ほかはすべて男性でした。そのため、生理中はチームの男性にバレないようにナプキンを交換しようと、化粧ポーチにナプキンを入れてこっそりトイレに行っていたのです。
そんなある日、女性の上司から呼び出された私。告げられたのは、「新入社員なのに何度もメイク直しするのは生意気よ!」ということでした。
そう、ナプキンを交換するために持ち歩いていた化粧ポーチを見て、1日に何度も仕事をさぼってメイク直しをしていると思われてしまっていたのです。私は突然のことで言い返すこともできず、呆然としてしまいました。
ナプキン交換できずストレスが溜まる日々
私は女性上司から注意されたあと、これ以上、上司に生意気だと思われないようにと、化粧ポーチは持ち歩けなくなってしまいました。とはいえ、男性だらけの会社で、堂々とナプキンを持ち歩くわけにはいきません。
困った私は、外回りでバッグを持ち出すタイミングでこっそり交換したり、夜用ナプキンで1日過ごしたり、大きなペンケースにナプキンを入れてトイレに行ったりして過ごしていました。しかし、「ナプキンを交換できない」「また生意気だと思われるかもしれない」という思いが、じわじわとストレスになっていったのです。
ポーチ代わりに救ってくれた便利アイテム
困っていたある日、雑貨屋さんであるアイテムを見つけました。その名も、「ポケット付きハンカチ」! 見た目はタオル地のハンカチなのですが、内側にチャックが付いていて、中にナプキンを入れられるのです。
「これなら持ち歩いてもバレずにメイク直しをしていると誤解されない!」。まさに私の悩みを解決してくれるアイテムでした。さっそく会社で使ってみましたが、ハンカチに見えるので目立つこともなく、自分の好きなときにナプキン交換ができるのでストレスも激減しました。
上司に言われたひと言から、生理中のストレスが溜まっていった私。今はもう退職しましたが、あのとき、せめて女性上司だけにでも「お化粧じゃなくて、ナプキン交換をしているんです」と伝えられていたら、状況は変わったのかなと少し後悔をしています。今でも愛用している「ポケット付きハンカチ」を見ると、思い出すエピソードです。
著者:ゆう/女性・主婦
イラスト:すうみ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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