娘のこだわりと祖母の理解
娘のランドセルは、私の母が買ってくれました。私の母と娘で大型ショッピングモールに行き、娘が選んだ色は黒。いくつかのお店を回ったそうですが、娘は「絶対に黒!」と頑なだったそう。
母は、「使うのは本人だし、気に入ったものが一番よ」と、娘の選択を後押ししてくれました。
その後、ランドセルが届くと、娘は何度も背負っては鏡を見てポーズを取り、「ばあばに写真送って!」とうれしそうにしていました。
義母のひと言に凍りつく…
娘が小学校に入学して1カ月ほど経ったある日、遠方から義母がわが家へ遊びに来ました。すると、玄関に置いてあったランドセルを見た瞬間、開口一番、「黒!? 誰のランドセルよこれ! 男の子の色でしょう!」と発言。
私は、性別に関係なく好きな色を選ぶように子どもたちに教えてきたので、この発言にはあぜん。さらに義母は娘にも、「どうして黒にしたの? 学校でいじめられるかもしれないわよ?」と追い打ちをかけるように言ったのです。
娘の堂々たる反論!?
毎日そのランドセルを背負って楽しく登校している娘。ランドセルの色を指摘する子はいないし、みんな思い思いのランドセルを背負っていて、素敵だなと感じます。
そんな中、水を差すような義母の言葉に、とてもモヤモヤしてしまった私。しかも、娘を尊重してくれた私の母の思いまでも否定されたように感じて、内心イライラが募っていました。
しかし、私は何も言い返せず……。すると――
「◯◯ばあば(私の母)と一緒に選んだの! 私のお気に入りなの!」と、娘がきっぱり反論してくれたのです。娘が私の気持ちを代弁してくれたようで、胸がスッと軽くなりました。
義母もその迫力に驚いたのか、「余計なこと言ってごめんなさいね」と謝ってくれました。
義母に悪気はなかったと思います。義母の時代はそれが当たり前だったのかもしれませんが、昔の価値観が今もそのまま残っていることを実感した出来事でもありました。
これからまた同じような指摘をされたときは、今度こそ私が自分の意見をきちんと伝えたいと思っています。
著者:新谷けご/40代女性。2013年生まれの娘、2015年早生まれの息子と夫の4人暮らし。年子育児に振り回されっぱなしの毎日です。
イラスト:あさうえさい
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)