「本当に私の母親?」
警察署に安置されている遺骨を前に、自分の母親なのか受け入れ難い気持ちを吐露した義姉・キリコ。母が入院していた病院に行ってみると、看護師さんから母の様子を伺います。
隣の県で暮らしていたこと、飲み屋の経営をしていたこと、痴呆が進んで亡くなる数日間は看護師さんのことをキリコと呼んでいたこと…。母の写真を見せてもらうと、母への印象が少しずつ変わります。
しかし、病院の事務所へ行くと、入院費や火葬費用などを請求されて一気に落胆。「やっぱり遺骨なんか引き取りに行くんじゃなかった」と怒りが湧いてきて…。
「おれがキリコを助ける番だ!」一緒に借金を乗り越えた夫に支えられますが
母の遺骨を引き取ったことで、多額の請求書を抱えることになったキリコさん夫婦。さらにはお墓のこともあり、途方に暮れていました。一度は義母の保険金を横取りしようと企てたキリコさんでしたが、そんな彼女を救ったのは、他でもない義母自身でした。請求書を見た義母は、キリコさんの苦境を察し、自分の貯金と保険金を使うようにと申し出たのです。お金の問題だけでなく、自分を陥れようとした相手にも優しく手を差し伸べる義母の深い愛情に、キリコさんは過去の行いを深く後悔し、涙が止まりませんでした。
一緒に借金を乗り越えた夫、そして温かく見守ってくれる義母。キリコさんは、本当の家族の温もり、そして自分が失いかけていた大切なものに気づいたのではないでしょうか? お金では買えない、かけがえのない幸せを噛みしめ新たな人生を歩み始められるといいですね。