
“違う人生”を語りだした娘
4歳になる娘がある日、今の自分とは違う人生の話をし始めました。「私のお母さんは、“ルト”っていう名前だったんだよ。おしゃれな人だったよ」と、初めはこんな感じでした。
しかし、娘は何度も同じ話をするうえに、内容がだんだんと具体的になっていったのです。「お母さんは忙しい人だったんだよ」「ごはんとか、私と弟の世話はお父さんがしてくれてたんだよ」と、まるでつい最近の出来事のように淡々と話します。
娘はひとりっ子なので、弟はいません。不思議に感じながらも、私はいつも「そうなんだね」と軽く聞き流していました。しかし、何度も同じ話をする娘を見るうちに「これは前世の記憶なのでは?」と思い始めた私。
そして娘が違う人生を語りだしてから3カ月ほど経ったころ、私自身に怪奇現象が起こり始めたのです。
私のまわりで起こった怪奇現象
ある日、私は寝ている最中に金縛りにあって目を覚ましました。すると突然、誰かに顔を指でつつかれる感覚があり、さらに耳元では大人の女性のような話し声まで聞こえてきたのです。その現象はおよそ5分ほど続きました。
実は、私が小学生のころにも似たような体験をしたことがありましたが、中学生以降はまったくなく、すっかり忘れていた出来事でした。
その後も、1カ月の間に2度ほど金縛りのような状態で目を覚ますことがありました。恐怖を感じるほどではないものの、不快だったため、対策としてワイヤレスイヤホンでラジオを流しながら眠ることに。ラジオの音に意識が向くからか、それ以降は耳元の声も金縛りも、ぴたりと収まったのです。
娘が語った前世のような記憶と、私が体験した怪奇現象に関連があるのかどうかは、正直わかりません。娘は3カ月ほど前世について話し続けていましたが、その後はぴたりと話さなくなりました。
今後、もしまた同じような現象が起きたとしても、ラジオを流しながら眠るという方法で、落ち着いて対処するつもりです。また、娘が「前世のお母さんはあまりお世話をしてくれなかった」と話していたことがずっと心に残っています。だからこそ私は、今この現実の中で、娘との時間をできるだけ大切にし、目いっぱい関わっていきたいと感じています。
著者:宮内 あい/40代女性。2020年生まれの女の子のママ。結婚を機に、北海道から東京へ。一般事務の正社員として11年、パートとして3年勤務。お笑いと晩酌が大好き。
作画:まっふ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)