息子が救急搬送!その原因とは
3歳半の娘はとても負けずぎらいな性格です。何でも「1番」にこだわり、負けると怒り出します。特に、2歳年下の弟に対してはライバル意識が強く、部屋に入る順番やごはんを食べきるタイミングなど、すべてが先でなければ気に入りません。とはいえ、公園でお友だちと順番を譲り合っている姿も見られたので、家では「なんでも1番じゃなくてもいいんだよ」と声を掛けて見守っていました。
ある休日のことです。公園へ行く夫と子どもたちをを見送って30分ほど経ったころ、夫から1本の電話がかかってきました。電話に出ると、とても慌てた様子の夫が「息子がこれから救急車で〇〇病院の脳神経外科に運ばれる!」とだけ言い電話を切ったのです! 私は気が動転しながら慌てて支度をし、心配で震えながら病院に車を走らせました。
病院に着くと、そこには顔が血だらけの息子と「ごめんなさい」と言いながら、泣き続ける娘の姿が! 驚いた私は、「何が起きたの!?」と夫に聞くと「娘に押された息子が、大人の顔の位置くらいまで高さがあるすべり台から落ちた」とのことでした。娘は、弟が先にすべり台に登ったことが気に入らなかったのだそう。娘の「1番」への強いこだわりが招いてしまった事故でした。
医師の診察やMRIの結果、幸い息子の脳や骨に異常は見られませんでした。息子の顔は、口や鼻を中心に傷と腫れが目立ち痛々しいものの、翌日には公園で元気に走り回れるほど回復し、トラウマにもならずひと安心。しかし、娘の「1番」へのこだわりにもっと早くしっかりと向き合っていたら、息子がけがをすることはなかったかもしれないと私と夫は深く反省。幼稚園の先生にも相談にのってもらいながら、対策を考えることにしました。
わが家で実践した対策は大きく分けて2つ。1つ目は、「他者にも1番になりたい気持ちがある」ということを伝えることです。日常生活で順番を譲ってくれたときに「今日はママが1番になれてうれしいよ」「弟くん、1番にできて喜んでいるね」などと娘に声を掛けました。2つ目は、スピード以外の1番をつくることです。「1番に食べ終わった」のほかに「お皿がきれいチャンピオン」や「野菜をたくさん食べたで賞」などさまざまな1番をつくりました。娘は、長い時間をかけて、少しずつ自ら「先にどうぞ」「弟くんが1番にしていいよ」と弟に譲れるように。5歳になった今でも1番にはなりたがりますが、負けたことも受け入れられるようになりました。
今回の事故が起きるまで、私は「時間が解決してくれる」と娘の1番への強いこだわりをそこまで問題視していませんでした。しかし、子どもの問題行動をなおすには時間がかかります。だからこそ、気づいたときには、なるべく早く対策をおこなうことが大切だと痛感しました。
著者:村上もも/30代・ライター。繊細な5歳の長女と陽気な3歳の長男、甘えん坊な0歳の次男の育児に奮闘中のママ。アクティブに遊ぶのも好きだが、ひとりの時間は必須。父母と敷地内同居中。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
【Amazonギフト券プレゼント♡】みなさまの体験談を募集しています!
妊娠中や子育て中のエピソードを大募集!「ベビーカレンダー」のニュース記事として配信、公開いたします。体験談を掲載させていただいた方の中から、抽選で毎月5名様に1000円分のAmazonギフト券をプレゼント。何度でも応募可能ですので、奮ってご応募ください♪どうぞよろしくお願いします!