他人の懐事情を知りたがるママ友
毎週ある絵画教室には、クラスが一緒の親子連れが6組いて、いつもなごやかな雰囲気です。未就学児には親が横で付き添うことになっています。
ある日の授業前、同じクラスのママ友のAさんから急に「ねえねえ、ご主人って年収いくらくらい?」と質問をされました。その質問の意図がわからず、「うーん……。ここでは言えないな~。内緒!」とはぐらかした私。「え~! 気になる……! 内緒にするってことは結構いいの? 月給40万以上?」とAさんはさらに質問を続けます。しかし、その日のレッスンが始まったため話は強制終了。これまで私はAさんに対して、「気さくで明るい素敵なママさん」という印象を持っていたため、プライベートに関する質問を遠慮なくしてくるところに驚きました。
翌週、Aさんが同じ教室のBさんにも「Bさんのご主人の年収っていくらくらい?」と聞いているのを目撃。Bさんは返答に困っています。そこで、先生が教室へ入ってきました。すると、Aさんはなんと先生に対しても「先生のお給料ってひとつの授業に対していくらって決まってる感じなんですか?」と、お給料に関する質問をしています。先生は「まぁそんな感じですね……」と困惑している様子。それでも構わず、Aさんは続けて「ちなみに1コマおいくらぐらいですか?」と聞いたのです!
さすがにストレートに聞きすぎだとヒヤヒヤしていると、先生は笑顔で「では、Aさんのご主人の給料はおいくらですか? 教えてくれたら、私も答えます」と言いました。するとAさんは、「いや、うちは安月給で恥ずかしくて言えません……」と赤面。先生は「ですよね? 聞かれたほうは嫌な思いをしますよ」とキッパリ。「では、レッスンを始めます」と言い、その話は終わりになりました。
その日の授業後、Aさんは、「失礼なことを聞いて、ごめんなさい」と私たちに謝ってくれ、そそくさと帰って行きました。Bさんいわく、「Aさんのご主人が部署移動で減給されたみたいで、人の家の懐事情が気になっていたみたいよ」とAさんの家庭の事情を教えてくれたのでした。
その後Aさんは金銭的に苦しくなったそうで、教室を辞めてしまいました。子ども同士の仲が良かっただけに、残念な出来事でした。
家庭の事情はさまざまですし、ママ友に対して金銭面など個人的なことを追求するのは控えるべきだと感じました。人との距離感を見誤ってしまうと、人間関係がうまくいかなくなることもあると思うので、私自身も、Aさんを反面教師にして今後も気をつけていこうと思います。
著者:高橋あゆみ/30代・ライター。6歳の娘を育てるママ。お酒が大好きで、寝かしつけ後の晩酌が毎日の楽しみ。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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