机のまわりにきっちり座布団を敷き、“THEご挨拶スタイル“で彼を出迎える準備をしていた父。すでに両親は彼のことを知っていましたし、結婚のことも話していたので、きっちり準備する父を見て、母は「そんなにかしこまらなくていいのにね」と笑っていました。けれど、父は大事な場だからこそ、きっちりやりたいと思ってくれていたようです。
その後、彼がわが家にやってきてくれ、向き合っていた際はお互いに緊張していた様子でした。「娘さんと結婚したいと思っています」と口にした彼に、「……大事にできるのか?」「幸せにするんだぞ」と厳しい表情で答えた父。
すると、父は「はー、終わった~」と一気に力を抜き、いつもの調子に。先ほどまでとはまったく異なる父の雰囲気に、私も母もクスクス笑ってしまいました。
「ここまできっちりやらなくても」とは思ったものの、父としても、娘の結婚を人生の節目として、きちんとかたちに残したかったのでしょう。私自身も、なんだか父らしいなと感じ、うれしかったです。このときのことは今でもクスッとしてしまういい思い出です。
著者:金子りつ子/30代女性・専業主婦。3人の子どもたちを育てる母。
作画:あさうえさい
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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