くだらない恋愛ゲーム
中学1年生だった私には、とても仲の良い男子がいました。席が近かったことで班が同じだったり一緒に下校したり。クラスで一番仲が良かったと思います。
ある日、同学年の男性たちの中で「どれだけ女の子をだませるか」といった最低な遊びが流行っていることを知りました。好きでもない女子に告白して相手をその気にさせては、「嘘だった」と明かす“嘘の告白ゲーム”をおこない「何人の女子を騙せた」というふうに競い合っていたようです。
とはいえ、そんな中でも純粋に男子から告白されカップルになる男女もいたので、私や周囲の女子たちは、もし告白されることがあった場合、「何を信じたらいいのか」と困惑していました。
告白してきた仲良しの彼
あるとき、私は、仲の良いあの男子から「実は、ずっと好きだったんだ」と、告白されました。
“嘘の告白ゲーム”が流行っていたことを知っていたため一瞬「この告白は本当なのかな?」と不安に。けれど、普段からとても仲が良く、いろいろな話をしていて、彼のことを信頼していたこともあり私は彼の告白を素直に受け入れることにしたのですが……。
なんと、彼からは「だまされんなよ、嘘だし! 」「友だちとしか思ってないから!」と言われてしまったのです。
私も男子たちの“嘘の告白ゲーム”の対象にされてしまったんだという衝撃と共に、「彼のことは信じていたのに」という思いを裏切られたような気がして、私はとてもショックでした。中学1年生で、まだきちんとした恋愛をしたことがなかったというのも大きく、私はこの一件で男性不信になってしまったのです。
ショックのあまり男性不信に
私は、男性からの好意を素直に受け取ることができず、「本当かな?」と疑い、誰かを好きになることが怖くなってしまいました。そして、恋愛に嫌な気持ちを抱き、数年間は、心から好きだと思える人をつくることができなかったのです……。
仲の良かった男子とは、この“嘘の告白ゲーム”以降、一切関わらなくなりました。こうしたショックな経験もありましたが、年齢を重ねるうちに自然と男性に不信感を抱くこともなくなり、今は幸せな恋愛ができています。
著者:柳瀬蓮/30代女性・元キャバ嬢ライター。約10年、夜職に勤務しその経験を基に現在はコラムやエッセイ・シナリオライターとしてさまざまな記事や脚本を執筆している。
イラスト:ほや助
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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