ママ友が自宅マンションを自慢! でも矛盾が…
1歳の娘を連れて児童館に通うようになってから、4歳の男の子と生後8カ月の女の子を育てるママ友のAさんと、他県から転勤してきた1歳の男の子を育てるBさんと知り合いました。
Aさんは、顔を合わせるたびに自分の住んでいるマンションの自慢話をしてきます。とある日も、「うちのマンション、全室二重サッシなの。冬でも結露が全然出ないし、ほんと静か。赤ちゃんにも快適でありがたいわ」と娘ちゃんを抱っこしながら、Aさんは満足げに笑っていました。「あれ? この前、押し入れの中にカビが生えて、除湿剤めっちゃ買い込んだって言ってなかったっけ?」と、そのとき私は話に違和感を覚えます。結露が出ないほど快適な環境のはずなのに、カビ? どうにも辻褄が合いません。
Aさんの話はまだまだ続き、今度は「ディスポーザー」の話でお家自慢です。「離乳食でバナナをよく使うでしょ? 皮もそのまま突っ込んで流してるけど、一回も詰まったことないの。ほんとディスポーザーって助かるわ〜。いいマンションに住めて幸せ!」と自慢げに語るAさん。
私は「……え? ディスポーザーにバナナの皮って、たしかNGじゃなかったっけ?」とまたもや違和感を抱きました。以前友人宅でディスポーザーを使う場面を見たとき、友人は「固いものや繊維の多いものはディスポーザーに入れない方がいい」と言っていました。バナナの皮もその一例で、故障の可能性があるのだとか。
すると隣にいたBさんが、柔らかな口調で「それは珍しいですね。うちも転勤前はディスポーザー付きのマンションに住んでいたけど、バナナの皮は避けてくださいって管理会社から言われていましたよ。本当に詰まらなかったんですか?」と言いました。とても穏やかでしたが、そのひと言にはたしかな疑いの気持ちがにじんでいました。
私は以前、わが家の給湯器が壊れた話をBさんにしたときに、あまりにもBさんがマンションの設備について詳しかったので、なぜそんなに詳しいのか理由を聞いてみたことがあります。するとBさんはかつて、いいマンションに住んでいたことが判明。今は前に住んでいたタワーマンションを賃貸に出しており、その収入でこちらの生活をまかなっているそう。そして実家は資産家で、ご本人も資産運用に長けているのだそうです。表には出さないけれど、Bさんは筋金入りの富裕層なのです。
そうとは知らず、Aさんは少し言葉に詰まりながらも「え、ええ、大丈夫でしたよ」とBさんに言います。するとAさんの4歳の息子くんが、おままごとをしながらポロッと「ママ、なんで叔母ちゃんのおうちの話してるの? それって叔母ちゃんのマンションの話でしょ~!」と大きな声で言ったのです! 場が一瞬、静まり返ります。Aさんの顔からサーッと血の気が引いていくのが、こちらにも伝わってきました。
「あ、やだ、実は……。妹のマンション、空きが出るかもしれなくて。今度引っ越そうかな~って、いろいろ聞いてたの。設備とか住み心地とかね……!」とあたふたと言いますが、言い訳が苦しすぎて、誰もフォローできません……。Aさんは、それ以降黙り込んでしまいます。場の空気が一変し、私たちはお互いに視線を交わすこともなく沈黙が続いたので、私は思わず「あ、もう少しで時間指定してた荷物が届くんだった!」と苦し紛れの嘘をつき、子どもを連れてその場から帰ったのでした。
それ以降、Aさんとは児童館で会っても、お互いどこか気まずさが漂い、あいさつをする程度の付き合いになりました。Bさんとはその後もよく話していますが、Aさんのことはあえて話題にはしていません。
今回のことで、見栄や嘘はいつかほころびが出てしまい、人間関係を壊してしまうのだと実感しました。これからも、誠実に生きることが一番だと感じた出来事です。
著者:松原櫻子/30代・ライター。2歳の娘を育てる母。イヤイヤの地雷を踏まないように、日々忍者のごとくそろりそろりと歩いている。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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