陣痛はおなかの激痛から始まるのだと覚悟を決めていましたが、最初に違和感を覚えたのは大転子という足の付け根の部分でした。足の付け根の痛みに耐えながらおなかが痛くなるのはいつだろう? と待っていた初めての陣痛体験。その後、どうなったのかをお伝えします。
足の付け根が痛くなってきた! これは何?
妊娠39週、あと5日で予定日という日の朝、ベットから起き上がると骨盤の最も幅が広い部分のあたりに、ズキズキ、ギューッと中から押し広げられるような痛みを覚えました。
本や雑誌による情報や出産経験のある友人の話では、「陣痛はおなかが痛くなる」と聞いていたので、これは陣痛ではなく、おなかが大きくなったから足の付け根が痛むのだと考えました。家事をしている手を休めるほどでもなく、我慢できる痛みなので様子を見ることに…⋯。
強くなる痛み、もしかして陣痛?!
足の付け根の違和感を自覚してから5時間後、さすっていれば我慢できていた痛みがだんだん強くなり始めました。太もも全体が痺れているような痛みになり、家事の手を止めなければ我慢できない程に。深呼吸しながら四つん這いになったり、シムスの体勢になったりと痛みを逃すのに必死になっていました。
これはおかしいと気づき、痛みの間隔を計ったところ20分間おきであることが判明。「これは陣痛なんだ!」とやっと気づいたのです。
陣痛はおなかが痛くなると決めつけていた
陣痛だと気がついてから3時間後、足の付け根を中から押し広げられる痛みがますます強くなりました。やがて骨盤全体が心臓になったように痛みがギツンギツンと脈を打ち始めます。痛みの間隔が10分になり、すぐさま病院へ向かうことに。
病院で「いつになったらおなかが痛くなるのかな?」と思いながら、骨盤の左右を引っ張るような激しい痛みに耐えていました。そして痛みの間隔が短くなるにつれ、骨盤が割れてしまうのではないかと思うほど痛みが増し、自然とおなかに力が入り始めて破水! 分娩台へ移動して、陣痛のタイミングでいきむこと数回で無事に第一子を出産できたのです。
陣痛はおなかが痛くなるという先入観から対応が遅くなってしまいました。私の場合は最後までおなかが痛くなることがなかったので、陣痛も出産も人それぞれ違うんだなと実感しました。妊娠中に体に違和感を感じたら自己判断せず、かかりつけの医療機関へ連絡することが大切だと思いました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:長谷川モリジ
8歳、4歳男子、1歳女子の3人子育て真っ最中。調剤薬局事務、秘書、ビジネス文書検定保有。夫の両親、祖父と8人暮らし。今は地元にコワーキングスペースを作る活動している。