セルフレジをしたい長男vs早く帰りたい母
保育園お迎え後、おやつを買いたいという子どもたち。明日は土曜日でお休みだから、特別に今日はおやつを買って帰ろうかという話になりました。
「時間が遅くなっても嫌だから、おやつだけ早く選んでね」と、年中の長女と3歳を迎えたばかりの長男に話をすると「はーい」と返事が返ってきました。
おやつを選んだところまでは順調。レジへ向かおうとすると、「あっちでぴっぴしたい」と、以前に私が利用するのを見ていたためか、セルフレジを指す長男。そこで、長男に挑戦させてみたのですが、何度商品をかざしても、なかなかバーコードが読み取れず……。
早く会計を済ませたかった私は、思わず長男の手からおやつを取ってしまったのですが、これが事態の引き金になりました。
「やりたかった!」と泣きわめきだした長男。私は「ごめんね、今度またやってみようね」と話すも、もともと機嫌が良くなかったこともあり、初めて外出中に床に寝転んで大泣きするという事態に。
こうなっては話を聞いてもらえないので、いったんレジを中止にしてもらうようスタッフの方にお願いして、私は長男を抱きかかえ、長女を連れて車へ行きました。しかし、断固として乗ってくれないのです。
そのまま長男が落ち着くのを待っていると、カート整理のスタッフの男性が私と長男の会話を聞いていたようで、「もう一回買えばいいんじゃない?」とつぶやき去っていきました。私もここで手をこまねいているよりも、買ったほうが早いかと半ばあきらめ、もう一度店内へ。
長男の好きなバナナを持ってセルフレジへ行くと、セルフレジ担当の店員さんが先ほどのやりとりを見ていたのもあって、「ぼくー、こっちのぴっぴ使ってやってみてもいいよ」とハンディタイプの読み取り機をすすめてくれました。
長男は無事にバーコードの読み取りに成功! すると、周りのスタッフの方も総出で褒めたたえ拍手してくれ、長男も大喜びでした。千円以上購入するともらえる小さなシールを貼ってもらい、笑顔で店を出ました。
叱っても褒めても泣きわめき続ける長男に、ついつい焦ってしまった私。どうにもならないときに、カート整理の方やレジスタッフの方々が声をかけてくれ、手を差し伸べていただいたことで、私も長男も、そして一連の行動に一緒に付き合ってくれた長女も笑顔になり、無事に帰宅することができました。お店のスタッフの方々のあたたかさに触れた出来事でした。
著者:小嶋みほ/30代女性。2019年生まれの女の子と2021年生まれの男の子のママ。6年間の医療事務経験を経て、現在は看護師8年目です。ワーキングママとして日々奮闘中。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)