横入り!?声をかけても無視する兄妹
とても天気のよい週末に、当時3歳の息子を連れて少し大きな公園へ出かけたわが家。観光地としても人気の場所だったので、外国人やキャンプ客、家族連れなど多くの人で賑わっていました。
夫には広場に広げたシートの上で荷物番をお願いし、私と息子は遊具がある広場へ。そこで息子が気に入ったのは、ロープで吊るされたタイヤに乗って、シューンと滑る遊具。何度も繰り返し乗り、楽しんでいました。
しかし何回目かのあるとき、その遊具に並んでいたら体の大きな6歳前後ぐらいの兄妹が息子の前に割り込んできたのです。息子は気が弱いため、自分よりずっと体の大きな兄妹の圧に負けて、列の外に出てしまいました。私はすぐにその兄妹に声をかけて「この子並んでいるからね」と言って、息子を列に戻そうとしましたが、相手は聞く耳を持たず……。こちらに一瞥をくれると涼しい顔をして足を踏み鳴らし、ここからは動かないとでも言いたげな態度で、列に戻ろうとする息子をお尻で追いやったのです。
息子は今にも泣きそうな表情になり、私はイラッとしつつも、もう一度「この子が先だよ」となるべく声を荒げないようにしてその兄妹に言うと、なんと兄のほうが首元につけていた機械に向かって「助けて!」と大きな声でひと言。「声でっか!! しかもあれ何? トランシーバー!?」と驚いたと同時に、「一体誰を呼んだんだろう……」と一気に不安になりました。
少しして、ガタイのよい大柄な男性が現れました。だ、誰!? 怖い……と思い尻込みしていると、兄がすかさず「この子横入りだ」と息子を指さして言います。なんとなく口ぶりからお父さんなのかも……? と思った私は、少し怖いと思ったものの勇気を出して負けじと「うちの子が先に並んでいました。お父さんでしょうか? 横入りされたので、お子さんたちに話してみましたが、無視をされたうえに、うちの子をお尻で押し出すようなこともされたんです」と一息に言った私。
すると相手の男性は私の勢いに押されたのか、兄妹たちがバツの悪そうな表情になったからか、「うちの子たちがすみませんでした……」と、すぐに低姿勢で謝ってくれたのです。やはり、この男性は子どもたちの父親でした。男性に促されるようにして子どもたちもそのあと「ごめん」と言ってくれて、息子も笑顔になり、仲良く遊んでくれました。
体格がいいから怖い、というのは勝手なイメージでしたが、きちんと親子で謝罪してくれて救われた気持ちでした。息子には「ああいうときは、並んでいたことをきちんと主張するんだよ」と教え、もっと強くなってもらいたいと思いました。
子どもの横入りというのはよくある話だと思います。トラブルになったら嫌ですし、注意すべきかどうかも迷いました。しかし、自分の子どもにはそういう行為をするような子に育ってほしくないものです。「割り込まれたら、並んでいたことをきちんと主張する」「自分は割り込みをしない」ということを、これからも息子に伝えていこうと思った出来事でした。
著者:茨木あい/30代・ライター。5歳の長男と2歳の長女を育てるママ。家計を支えるため、ライターの傍らパートも開始。夫は激務のため、子育てはほぼワンオペ状態。常に子どもたちが楽しめるイベントや遊び場を模索中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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