あーちゃんの荷物を運び終え、みんなで近くの焼き肉屋でランチをしていたときのこと。あーちゃんは「私のことで迷惑かけちゃうわねぇ」と申し訳なさそうにしていて、自分が注文した料理をしきりにみんなにすすめていて、あーちゃんなりに気を遣っているようでした。しかし、施設で使うためのポシェットを持ってきたカバンにさっそく片づけて「帰るときに忘れちゃうわ」と言い、やはり引っ越しのことはよく理解できていない様子で、ワフウフさん姉妹は不安だらけです……。
不安なのはお互いさま
施設に戻り、あーちゃんの部屋を片づけている間、あーちゃんは私たち姉妹に「今日からここに住むの?」と何度も不安げに聞いてきました。
そんなあーちゃんを見て、私たち姉妹も不安になってしまいます……。
それでも、職員さんに連れられて夕食を食べに食堂へ行ったあーちゃんは、同席していたほかのおばあちゃんから話しかけてもらい、楽しそうにしている様子も見られました。
あーちゃんが夕食の間、買い物に行っていた私たち。戻ると、あーちゃんが涙目ですっ飛んできました。やっぱり不安なようです……。
忘れてはいけない、父への連絡。あくまでも、あーちゃん本人の意思で家を出たということがわかるように、あーちゃんの携帯から父へメールをしました。
やるべきことはすべて終えたので帰ると告げると、あーちゃんはまた不安そうにブツブツとつぶやいていました……。
最後には、うるうるした目のまま一生懸命に笑顔を作ってあいさつをしてくれました。大丈夫かな……。私たちは、後ろ髪を引かれる思いで帰ることに……。
施設であーちゃんの部屋を片づけている途中、何度もあーちゃんが「今日からここに住むの? 今日からなの?」と不安げに聞いてきて、私たち姉妹も、この様子ではすんなり帰れるだろうかと不安になってしまいました……。しかし、夕食の時間になり、職員さんに連れられて食堂に行ったあーちゃんは、同じテーブルに座っていたおばあちゃんたちと話していたようで、少し安心しました。
あーちゃんが夕食を食べている間、私たち姉妹は再度買い出しに行きました。施設に戻るとすぐにあーちゃんが飛んできて「帰っちゃったかと思ったわ」と涙目。新しい環境で不安になり、娘たちに帰ってほしくなかったのだろうと思います。
その後、あーちゃんの携帯から父に「今日から管理のため入院します」とメールを送信。携帯は新しいものにその場で取り替えて、今後は父があーちゃんに直接連絡を取れないようにしました。これで、今日やるべきことはすべて終わり。そろそろ帰るとあーちゃんに告げたところ、あーちゃんはまたもや涙目……。私たち姉妹は、後ろ髪を引かれる思いで施設をあとにしました。
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ホームへの引っ越しは、ワフウフさん姉妹にとっても大きな決断で、あーちゃんと同じくらい不安だったのではないでしょうか。あーちゃんが涙目で別れのあいさつをしているのを見るのは、想像以上につらかったと思います。でも、この決断を下すまでには、ありとあらゆる手を尽くしたので、これが今できる最善の選択だったと自信をもってほしいですね。
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