0歳の子どもの育児をしていると、昨日できなかったことが今日突然できるようになるという場面に遭遇することがよくあります。そのたびに、子どもの成長がうれしくて写真や動画に残したいという気持ちが高まります。しかし、記録に残すことに夢中になりすぎた私は、娘の行動をずっと見ていたにもかかわらずケガをさせてしまいました。今回はそんな失敗談をご紹介します。
娘の「初めて」がうれしかった
生後6カ月のころ、娘がテレビボードの引き出しの取っ手に興味を持つようになりました。今まではおもちゃを舐めることしか興味のなかった娘が、引き出しの取っ手に興味を持ったので、次にどのような行動をするのかそばで見守っていました。
すると娘は取っ手をつかんで引き出しを開けることに成功したのです。引き出しを開けたくらいで大げさかもしれませんが、おもちゃを舐めてばかりだった娘が初めて新たな動作ができたのでうれしい気持ちになりました。
記録に残して、喜びを共有しようとした
日中のできごとだったので、家には私と娘しかいませんでした。夫や娘の成長を楽しみにしてくれている実父母たちがこのことを知ったら、きっと私と同じようにうれしい気持ちになってくれるはず。そう思った私は、引き出しをじょうずに開ける娘の姿を家族に見せるため、スマホで撮影を始めました。
しかしそのとき、取っ手をつかんだかと思いきや、突然娘が泣き出しました。取っ手をつかむときに少し体勢を崩し、取っ手が口に引っかかってしまったのです。大事には至りませんでしたが、口内が切れて出血してしまい……。
危険予測と安全対策を第一に
私は、娘の「初めて」を記録に残そうとするあまり、危険予測と安全対策を後回しにしてしまいました。まず、私がそばにいるから大丈夫という自信があったのです。本来であれば、その取っ手でケガをするかもしれない、引き出しで指を挟むかもしれないと危険予測をし、まだ安全対策がなされていない場所から遠ざけるべきでした。
その事故以降、ベビーサークルを設置し、安全に遊べる空間を作りました。また、引き出しロックをつけて、指はさみ防止対策もしています。
子どもの「初めて」はうれしいことです。記録を残し、成長の喜びを分かち合ったり、後々子どもと一緒に見ながら思い出を楽しむことができます。そのためにも、まずは危険予測と安全対策を第一に考えながら、これからもいろいろな形で成長を残したいと思います。
著者:谷 まゆみ
京都府在住、0歳の娘の母。妊娠を機に退職し、現在は専業主婦。妊娠、出産、育児に関する体験談を中心に記事を執筆している。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。