子どもの「行きたい」に応えて本気で準備
アラフォーになって体力の衰えを感じる私とは対照的に、小学生の長女と幼稚園の次女は毎日元気いっぱい。次女も最近は歩き回る体力もついてきて、夏休みはとにかくどこかへ連れていけと騒がしいです。
ただでさえ、夏休みはどこに行っても混んでいて、それだけでグッタリします。娘たちを説得はしましたが、どうしても某有名テーマパークに行きたいと言って聞かないので、しぶしぶ遊びに行くことにしました。
せっかく行くなら親も楽しもうと、私と夫も遊びたいアトラクションをリストアップし、欲しいグッズもチェック。当日を心待ちにしていました。
想像以上の人混みと暑さに、限界が…
いよいよテーマパークに行く日、その混雑ぶりを見て、着くなりうんざりしてしまいました。どこを見ても人、人、人! 日本だけでなく世界中の人たちが集まっていて、ものすごい人混みです。正直、見た瞬間に「帰ろうかな……」と本気で思ったくらいです。
しかし、そんな気持ちは悟られまいと、楽しみにしている子どもたちのために、周遊コースを決めて、暑い中汗をかきながらアトラクションを回りました。
しかし、長蛇の列と暑さにやられて私はフラフラ。朝から遊んでいるので、夜7時ごろになると、体力の限界を感じました。
「ママ、そろそろ帰りたいかも……」と娘たちに訴えると、「あと1つだけ! ジェットコースターに乗りたい!」という娘たちの言葉に、つい根負けしてしまい、仕方なくあと1つだけアトラクションに並ぶことにしました。
しかし、それは約2時間待ちの長蛇の列。疲れで足の裏がジンジンしていたのが、ふくらはぎに伝わって背中まで広がり、まるで悪寒のように震え出しました。
壊れたボトルと、家族のやさしさに涙があふれた夜
やっとアトラクションに乗り終え、へとへとになった私たち。少しでも癒やされたいと思い、私はかわいらしいキャラクターのボトルに入った飲み物を購入しました。
そのドリンクを手に、ゲートのほうへ向かって歩いていたときのことです。ふとした拍子に手がもつれて、うっかりそのボトルを落としてしまいました。そして、ボトルは無残にも壊れてしまったのです。
普段なら「まあ、仕方ないか」で済ませていたはず。でも、その日は朝からずっと歩き続け、炎天下の中で並び続けて、心も体も限界でした。ボトルが壊れた瞬間、ぽろっと涙がこぼれてきて……。気付けば、止まらないほどの涙があふれていました。
そんな私の様子を見た娘たちと夫は、ギョッとしたような表情に。「ママの大事なボトルだったのに……」と、悲しそうな顔でボトルの破片を拾い始めました。
私はベンチに座らされ、涙が止まらないまましばらくひとりに。娘たちと夫は、無言でどこかへ行ってしまいました。
やっと少し気持ちが落ち着いたころ、「私、何を泣いてるんだろう……」と急に恥ずかしくなってきました。そんなとき、3人が戻ってきて、私に何かを差し出してきたのです。
それは、壊してしまったものとまったく同じ、キャラクターのドリンクでした。
「落ちてたのを集めたよ〜」と、わざとらしく笑って言う3人。そのやさしさに、私はまたしても涙が止まらなくなってしまいました。
まとめ
40歳を過ぎて、体力の衰えを感じることが増えてきました。娘たちの世話を焼いているつもりが、気付けば私のほうが支えられていたんだなぁ……と、あの日の出来事を思い返してしみじみ。もっと娘たちと笑顔で過ごせるように、私もちゃんと体力つけよう。そんな決意を胸にした、忘れられない夏の1日でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:大野肉美/40代女性。2015年、2019年生まれの女の子のアラフォー母。育児の傍ら在宅ワークをおこなう。趣味はK-POPや音楽活動。日常生活のクスっと笑えるエピソードを読んだり聞いたりするのが大好き。モットーは「一日一笑」。
イラスト/おみき
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)
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