落ち着いた義弟は口を開き始め…
ある平日の朝6時ごろ、突然家のインターホンが鳴りました。こんな朝早くに宅配便が届くはずもないし、誰が来たのだろう? と思いながらドアを開けると、そこには1歳の甥っ子を抱っこし、涙を流す義弟の姿がありました。
驚いた私は、とりあえず義弟に家へ上がってもらい、夫に状況を聞き出してもらうことに。しかし、義弟は泣いているばかりで話ができる状態ではありません。その日は私たち夫婦ともに仕事だったため、とりあえず夫に甥っ子を抱っこしてもらいながら、私は朝食を作り、出かける支度を進めます。
しばらくすると甥っ子が眠り、義弟もようやく落ち着いたようで、口を開き始めました。「妻が急にヒステリックに息子を怒り始めて……。このままでは手をあげそうだと思って、息子を連れて家を出てきた」と言います。
普段はとても穏やかな義妹。なんの理由もなしに子どもに手をあげるなんて考えられないと思っていたところ、義妹本人からメッセージが届きました。どうやら家を出て行った子どもと義弟が心配になって、多方面に連絡を入れていたよう。
義妹の話を聞くと、連日義弟が仕事で帰宅が遅く、ワンオペ育児が続いたため、心に余裕がなくなり、つい大きな声で怒ったり、物に当たってしまったりしたということです。「もちろん子どもに手をあげるつもりはなかった」という言葉も聞き、私は安心しました。
義妹は育児を始めて経験するうえに、4月からは仕事にも復帰し、甥っ子の登園が始まるなど、さまざまな環境の変化と忙しさで、知らず知らずのうちにストレスを溜めてしまっていたのでしょう。義妹から聞いたことをひと通り話すと、義弟は少し安心し、同時に帰りが遅くなっていたことを反省したようで、わが家を訪ねてから1時間ほどすると「忙しい時間にご迷惑をおかけしました」と言って、うちの子どもたちが起きる前に、甥っ子を連れて家に帰っていきました。
後日、義弟夫婦には「余裕がなくなる前に夫婦でお互いに気持ちを伝えて、実家や私たちも頼ってね」と伝えました。それからというもの、義弟夫婦は甥っ子を連れてわが家によく遊びに来て、近況を話してくれるように。みんなでわいわい話すことで私たちにとってもいいリフレッシュになっています。家事や育児についても夫婦で話し合い、協力しているそうで、心に余裕を作れるようになってきたようです。
義弟の奥さんのように家事や育児の忙しさで気持ちに余裕がなくなり、子どもに強い口調で当たってしまうことは、誰にでも起こりうることかもしれません。爆発する前に周囲に頼ること、話し合える環境を作ることの重要さを感じた出来事でした。
著者:三浦里奈/30代・ライター。とにかくやんちゃな3歳・5歳の男の子を育てるママ。アウトドアが大好きな夫と4人家族。多趣味なのに自分の時間が足りずにモヤモヤしている。隙あらば趣味に没頭したいこのごろ。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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