こんにちは。保育士の中田 馨です。赤ちゃんがこれから成長していく上で大切なことの1つに「生活リズム」があります。赤ちゃんは生活リズムが身につくと、一日の生活の流れができ、機嫌のよい時間が増えます。そうすることでママの生活もラクになります。
今日は、赤ちゃんが良い生活リズムを身につけるポイントをお話しします。
赤ちゃんの生活リズムは大人がつくる
おなかの中にいるときの赤ちゃんは、朝・昼・晩関係なく寝たり起きたりを繰り返しています。ママのおなかの中から生まれて急に「夜は寝るもの」と理解できるのではありません。
当然、おなかの中にいたときと同じように、赤ちゃんのペースで寝たり起きたり哺乳したりを繰り返します。生活リズムが身についていない生まれたばかりの赤ちゃんには、大人が意識をして良い生活リズムをつくっていきましょう。
朝の光で体内時計を整える
人間の体内時計は、太陽の光を浴びることでリセットされます。これは大人だけでなく赤ちゃんも同じ。実は私たちの体内リズムは24時間より少し長いことがわかっています。その体内リズムを整えるのに効果的なのが「光」なのです。
赤ちゃんの体内リズムを整えるときは、意識的に朝の日の光を浴びさせてあげることが大切です。逆に言うと、夜に強い光を浴びると体内リズムが狂ってしまう原因になるので気をつけましょう。
赤ちゃんの生活リズムに合わせて家事をする
赤ちゃんが毎日することに、睡眠、哺乳(離乳食)、排泄、遊び(お散歩など)、お風呂などがあります。朝のスタートで太陽の光を浴びて起きることが習慣になったら、これらの毎日することもだいたい同じ時間にしていきましょう。そうすることで、ママの生活も段取りしやすくなります。
たとえば、お昼寝の時間は洗濯物をしたり、夜ごはんの準備をしたりと、赤ちゃんが起きているとなかなか進まない家事の時間にあててもいいですね。ママには、ホッと一息つく時間も必要。家事だけでなく、ママのお茶タイムにするのもおすすめです。
ママがラクになる生活リズムをつくる5つのポイント
実際にママがラクになる生活リズムをつくるポイントをお伝えします。
1. 朝は決まった時間にカーテンを開け、赤ちゃんを起こす
朝はカーテンを開けて光を入れて、「朝が来たよ」ということを赤ちゃんに知らせましょう。特に生まれてから生後2カ月ごろまでの赤ちゃんは1日のほとんどを寝て過ごしています。このころはまだ、赤ちゃんの生活リズムに合わせてOKですが、朝はカーテンを開けて日の光を入れる環境をつくることからスタートしてみましょう。
生後3カ月ごろから昼夜の区別がだんだんつくようになってきます。「まだ寝ているから寝かせておこう」ではなく、毎日決まった時刻に起こすことが大切です。
2. 起きたらまず授乳をする
カーテンを開け「朝が来た」ことを知らせをしたあとは、まず授乳をしましょう。新生児~生後3カ月ごろの赤ちゃんの場合、その後の母乳は1~3時間ごとに。育児用ミルクの場合は3時間以上あけて飲ませます。生後4カ月ごろには、個人差はありますが徐々に授乳の間隔があいてきます。
3. 起きている時間はたくさん遊ぶ
赤ちゃんが起きている時間は意識的に赤ちゃんと触れ合って遊びましょう。赤ちゃんはパパやママと遊ぶことが大好きです。起きている時間は肌と肌を触れ合いながら、スキンシップをたっぷりとりましょう。生後2カ月ごろになったら、天気がいい日は散歩に出てみましょう。外の空気を吸うとママもスッキリしますよ。
4. お昼寝は16時までにする
赤ちゃんが寝ている時間がママの家事の時間や休憩の時間になるので、赤ちゃんが長い時間お昼寝をしてくれると助かりますよね。ですが、寝るのは長くても16時まで。それ以上寝てしまうと夜寝る時間に影響が出るかもしれません。
また、夕方から赤ちゃんが寝てしまうことがあると思います。そんな場合は、30分ほどで起こして、いつも通りの時間に寝るようにしましょう。時には、お昼寝の時間が影響していつもよりも遅く就寝することもあると思いますが、朝は変わりなく同じ時間にカーテンを開けて起こすようにしましょう。
5. 家族で協力して寝る雰囲気づくりをする
赤ちゃんの生活リズムをつくるときには、家族の協力が必要です。特に夜は大人のペースになりやすいのではないかと思います。テレビや団らんなど、大人にとってのリラックスタイムや、共働きの家庭では、朝できない家事をする時間でもあります。大人にとって大切な夜の時間ではありますが、20時ごろになったら、赤ちゃんのペースに合わせて寝る雰囲気づくりをしていきましょう。この機会に、パパとママの生活リズムを見直してみてもいいですね。
赤ちゃんの生活リズムをつくることは、パパとママの生活リズムをつくることにもつながります。「この時間にコレをしなければいけない」と義務のように思うことはありません。時間にも心にも、少し幅を持たせながら、赤ちゃんとの生活を過ごしてくださいね。