こんにちは。助産師の高杉です。
もうすぐ妊娠37週、いつ陣痛がきてもおかしくない週数になり、毎日ドキドキ、ワクワクしながら過ごしています。初めてのお産は不安な気持ちもありますが、楽しみな気持ちのほうが大きいですね。
現在、妊娠経過は順調で、経腟分娩の予定ですが、逆子になり経腟分娩が難しいかも?! とドキドキしたことがあります。今回はそのときの体験を交えて逆子についてお話ししたいと思います。
逆子になっちゃった!
おなかの中の赤ちゃんは9割以上が頭が下で足が上を向いている頭位の姿勢です。赤ちゃんの頭が上にある姿勢を骨盤位、横たわっている姿勢を横位といいます。骨盤位がいわゆる逆子といわれる姿勢です。
妊娠28週ごろまでは赤ちゃんも小さく、赤ちゃんの大きさの割に羊水の量が多いので、子宮の中をくるくると自由に動き回っています。なので、この時期に逆子といわれても出産が近づくにつれて多くの赤ちゃんは頭位に戻ります。逆子のまま出産になるのは5%くらいです。逆子の姿勢によっては経腟分娩できる場合もありますが、多くは帝王切開術となります。
私も妊娠20週前半の切迫早産になっていた同じ時期に逆子にもなりました。ちょうど寒くなってきた時期だったり、仕事を無理していたころです。私の場合は、赤ちゃんがすごくよく動く感じがわかって、ぐるんと回ったかなと思い当たるときがありました。妊娠28週ごろまでは逆子になりやすいということはわかってはいてもやはり逆子のままだったらどうしようと不安になりました。
逆子を直すためにはこれがおすすめ
産院でも紹介されると思いますが、逆子を直す方法はいくつかあります。
1)逆子体操
腹ばいになり、両肘、両膝、胸は床につけたままお尻を高く上げます。太ももが床に対して直角になるような感じで膝を曲げ、10〜15分その姿勢をキープします。
2)横向きに寝る
赤ちゃんの背中のほうを上側になるように横向きで寝ます。
3)温める
半身浴や靴下を履いたり、腹巻きをするなど身体を温めます。血行が良くなることで胎動が活発になり逆子が直るといわれています。
4)鍼灸
至陰(足の小指の爪の外側の生え際にあるツボ)や三陰交(内くるぶしより4指上にあるツボ)をマッサージしたり、お灸をするのも効果的といわれています。
5)外回転術
医師がおなかに手を当てて赤ちゃんを回転させる方法です。熟練した技術や緊急手術のリスクも伴うので実施している施設は限られています。
私は1〜4を実践しました。特に、冷えが気になっていたので、身体を温めるために服装に気をつけたり、半身浴のときにツボ押しをしたり、毎日お灸をしていました。お灸は薬局でも手軽に購入できますが、まずはツボの場所やお灸の方法なども含めて鍼灸院などで相談したほうがいいかもしれません。お陰で妊娠28週の健診のときに頭位に戻っていました。
逆子を予防する
妊娠28週ごろまでは逆子になりやすいとはいえ、やはりママとしては不安になります。逆子でも経腟分娩できるか帝王切開術になるかは、逆子になっている原因や赤ちゃんの大きさや姿勢、骨盤の形などから総合的に判断されます。施設によっては逆子は全例帝王切開術の方針をとっているところもあります。主治医とよく話し合い、納得してお産することが大切です。なので、できれば逆子を予防できればいいですね。確実に逆子を予防できる方法はありませんが、身体を冷やさないことや、無理せずゆったり過ごすこと、ストレスを溜め込まないことが大切です。
【逆子のポイント】
1)妊娠28週ごろまでは赤ちゃんはくるくるよく動くので逆子になっても直る可能性はあります。
2)逆子になったら、身体を温めたり、逆子体操、鍼灸もおすすめ。
3)逆子にならないように、身体を冷やさない、ゆったり過ごす、ストレスを溜め込まないように気をつけましょう。
できれば出産までの心配は少なく、赤ちゃんとの時間を少しでも安心して過ごせるほうがいいですよね。逆子になったときは、きっと、ママ無理しないでねって赤ちゃんが教えてくれているのかもしれません。私も、無理していたことを反省して、半身浴をしながらおなかの赤ちゃんとたくさんお喋りしていたのを思い出します。忙しい日常でもそんな二人でゆったり過ごす時間も大切ですね。