かつやさんは「少し考えを改める」ともえさんに伝えますが、結局、またしてもスマホに気を取られ、ショッピングモール内でゆうき君が迷子になってしまいます。
再び夫婦げんかになりながらも、もえさんが根気強く気持ちを伝えたことで、ようやくかつやさんも納得したかに思えました。
それから3カ月後、事件が起こります。
もえさんが病院に行く間、かつやさんとゆうき君は2人で公園へ。しかし、反省の甲斐なく、かつやさんはスマホに夢中になり、気づいたときにはゆうきくんが行方不明になっていたのです。
かつやさんはすぐにもえさんに連絡。ゆうき君を必死に探し回りながら最悪の事態を想像し、後悔します。その後、もえさんからの電話で、ゆうき君が無事であることを知ったかつやさんは安堵します。
帰宅したかつやさんから、スマホが原因でゆうき君が行方不明になったと聞いたもえさんは大激怒! 「もう絶対しない。断言できる」というかつやさんに、「じゃあ、スマホをガラケーに変えられる?」「たばこやお酒、ギャンブルをやめられる?」と、かつやさんの覚悟を試します。
スマホを水浸しにして、行動で本気度を示すかつやさんに、もえさんは「本気なのは伝わった」と受け止めつつも、「すぐに信じることはできない」「これから長い時間をかけて証明して」と冷静に伝えるのでした。
パパは変われる…?

















月日が流れたある日、かつやさんは、公園でゆうき君と過ごしていました。
砂場で遊ぶゆうき君を見守るかつやさんの手にスマホはありません。
「一緒に遊ぼう」と声をかけても、ゆうき君は「ひとりで作るの!」とちょっぴり素っ気ない様子。かつやさんは家族の信頼を取り戻すために、たばこ・お酒・ギャンブルを断ち切りました。
やめるのは簡単ではなかったものの、「あの日、ゆうきに何かあったら……」と考えると、自然と気持ちが引き締まります。
「子どもは目を離した一瞬でいなくなることがある。ずっと見ておくのは大変だけど、後悔したくないから、スマホから目を離して、本当に大切なものを見つめよう」
紆余曲折を経て、かつやさんは本当に大切なものに気付けたのでした。
▼「スマホよりも目の前の子どもを見るべき」「子育てに『大げさすぎる』なんてことはない」ということに気づいたかつやさん。もえさんに何度注意されても考えは変われませんでしたが、息子を行方不明にしてしまい、深く後悔したことで、ようやく真剣に子どもと向き合おうという覚悟が芽生えたようです。
現代において、スマートフォンは生活に欠かせない存在です。しかし、その使いすぎは、子どもとの大切なコミュニケーションの時間を奪ってしまうこともあります。子どもは驚くほど早く成長し、あっという間に親の手を離れていきます。スマートフォンから少し目を離し、今この瞬間を心に刻む時間を大切にしたいものです。
神谷もちさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
神谷もち