実家と嫁ぎ先の違いに戸惑って……

実家では、食事が終わるとすぐに食器を洗い、食器棚に収めるのが当たり前でした。忙しいとき、疲れているとき、遅く帰宅したときも、例外はありませんでした。母からの教えを守り、小さいころからそうしつけられてきたのです。
ところが、嫁ぎ先では様子が違いました。食後の食器は桶に水を張り、そこに浸けておくのです。台所の流しには、いつも食器が水に浸かっている状態。すぐに食器を洗わない理由について義母に尋ねると、「洗うのはいつでもできるから、他にやりたいことがあるときは後回しにしていた」とのことでした。半日ほど水に浸けておき、夕食の準備前に洗うというのが義母の習慣だったのです。
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食器洗いについては、家庭によって習慣が異なることを実感させられる良い機会となりました。自分の価値観だけでなく、相手の事情や考え方も理解しようと努めることの大切さを学びました。
著者:幸田千子/60代女性・主婦
イラスト/まげよ
「おうちカラオケ状態」にびっくり

結婚して初めて年末年始を義実家で過ごしたときのこと。ドキドキしながら迎えた大晦日は、皆で歌番組を見ながら夕食が始まりました。テレビを見ながらの食事自体は、私の実家と同じで違和感はありませんでしたが、その楽しみ方に驚がく。知っている歌が流れると、なんと義実家の皆で必ず一緒に歌い出すのです。
それも小さな声で口ずさむのではなく、「私の出番!」とばかりに大きな声で……。バラードもアップテンポも関係なく、演歌は義父、流行りの歌は義母や夫、皆が知っている歌なら家族総出で歌い、まるで「おうちカラオケ状態」でした。私ひとりが歌っていないと「この歌、知らないの?」と聞かれることも。「歌わない=知らない」という認識にも驚きました。
翌年、夫が私の実家に来たときは、夫ひとりが熱唱し始め私の両親も驚いた様子。夫も空気を読んだのか、途中から体を揺らすだけに抑えていましたが、その姿を見てつい笑ってしまいました。音楽番組の楽しみ方1つとっても家庭によって個性が出るんだなと気付きました。
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その後の年末年始は、両家の良いところを取り入れながら、私たち夫婦なりの楽しみ方を見つけていくことができました。思い出すたびに、温かな気持ちになれるすてきな経験です。
著者:碓井あかり/30代女性・会社員
イラスト/マキノ
墓参りをしない習慣に絶句

私は、子どものころから「ご先祖様は大切に!」と言われ育ってきました。正月、盆暮れ、命日、家族のお祝いごとがあるときなど、年に何回もお墓参りに行き、家にある仏壇にも毎日手を合わせています。ところが、結婚して義実家のほうの墓参りに行くことはありませんでした。夫にその理由を聞くと、「墓参りなんて行ったことないよ」と言われビックリ!
その後、義実家の祖母が亡くなり、しばらくして義実家へ行くことになりました。私は仏壇に飾ってもらうお花と線香を買って行きました。義実家に到着し、「お線香を上げさせていただけますか?」と聞くと、「いいけど……」と、なんだか違和感がありました。
そのまま仏壇のある部屋に行くと、仏壇の扉は閉めたままで、お花も線香を備えている様子はありませんでした。とても悲しくショックだったのですが、義両親の中では墓参りに行ったり仏壇に手を合わせたりする概念がなかったようでした。
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育った環境によっていろいろな価値観があると思うので、義両親の考え方に意見を言うつもりはありません。でも、わが子には先祖さまに感謝の心を持ってほしいと思っているので、これからも一緒に墓参りに行きたいと思っています。
著者:堂本晴斗/50代女性・主婦
まとめ
義実家の家事のやり方や習慣などが異なると、初めはやはり戸惑うものですよね。とはいえ、それぞれ育った環境によるものが大きいこともあり、どちらがいい・悪いとも言いきれないことも。お互いにストレスを溜めずに、いい塩梅で付き合っていけたらいいですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
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