北アフリカのモロッコへ3歳の娘を連れて移住。現在、モロッコの幼稚園へ娘を通園させています。日本に住むママたち同様、モロッコでも教育に悩むママは多いようです。前回は、モロッコの識字率や教育システム、語学についてお伝えしました。
今回は、モロッコの幼稚園事情についてお伝えします。
進学校へ入れるなら幼稚園は必須!?
モロッコには保育園というものは存在せず、6歳〜15歳の権利教育の前に学校へ入れるとすると、私立の幼稚園へ入学させることになります。
モロッコの女性はまだまだ専業主婦の人が大半のため、わざわざ幼稚園へいれる必要がないといえばないのですが、小学校のレベルが公立と私立では大きく異なり、レベルが高い私立の小学校にいれるには幼稚園での事前教育が必要な状況です。
そのため、都市部の教育熱心な親は幼稚園に必ず入れるといっても過言ではないと思います。
授業料は月収の5分の1!?
モロッコでは公立の授業料は無料ですが、私立は有料です。月に約5万円の収入があれば不便のない暮らしができると言われるこの国で、私立の幼稚園の授業料は約1万円から。
フランス人学校付属だったり、アメリカンスクールだと、日本でアメリカンスクールに通わせるのと同じくらいの授業料がかかります。いかにモロッコの親が必死に幼稚園に通わせようとしているかがわかります。
教育システムはまだまだなのが本当のところ
親の熱心さに相まって、私立の学校が続々と建てられているモロッコ。しかしながら、公立の教師には資格が必要ですが私立の教師には必要がないなど、教師のレベルは学校によってまちまち。夏休みは約2カ月あり、その間の宿題はなしなど、親のフォローがまだまだ必要な状況です。
日本でも大学改革などが進んでいますが、どういった教育がもっともいいのか?というのは世界共通の問題のようです。一方で、できるだけ自分の子どもに高い教育を受けさせてやりたい、という親の思いも世界共通のようです。(TEXT:ヒロコ ラメッシェ)