【ファイナンシャルプランナー監修】医療費控除とは

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監修者プロファイル

ファイナンシャルプランナー大野高志

1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計 代表取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。

医療費控除とは、家族全員の1年間の医療費が通常10万円を超えた場合、所得税・住民税を減額または還付してもらえる制度のことです。会社員等で年末調整の手続きを終えている人も確定申告が必要です。手続き後、税務署から医療費控除を追加して再計算した結果、超過した所得税が還付され、住民税は市区町村から還付または減額の通知が届きます。


【ファイナンシャルプランナー監修】医療費控除とは

 

医療費には、風邪や虫歯の治療をはじめ、分娩費や妊婦健診費等の出産にかかわる通院のほか、通院のための交通費なども含まれます。普段から、家族の医療費に関係する領収書は保管しておくようにしましょう。2017年分の確定申告から領収書の提出は不要ですが、「医療費控除の明細書」の提出と領収書の保管が必要です。また、出産育児一時金や生命保険などから支給された補助金、給付金は支払った医療費の合計から差し引かれます。

 

なお、市販薬の購入が12,000円を超えた際に申請できるセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)と医療費控除は、重複して手続きすることはできません。

 

申請払対象者

・毎年1月1日〜12月31日の間に、家族の医療費の合計が10万円を超えた人。

・所得が200万円以下の場合は、医療費が所得の5%を超えた人。

 

※ご夫婦とも収入がある場合は、どちらでも申請ができますが、所得の多い人が還付額も多くなるケースが多いため、家族全員分の医療費をまとめて申請することが一般的です。

 

支給額

 

【ファイナンシャルプランナー監修】医療費控除とは

 

申請先

住所地管轄の税務署

 

申請期間

医療費を支払った年の翌年1月から5年後の年末まで(例:2023年の医療費の場合、2024年1月から2028年12月末まで)

 

医療費控除の対象として認められる主なもの

・妊婦の定期健診や出産後の健診費用

・病気やケガの通院、入院、手術費用

・出産費用

・通院のための電車代・バス代
・通院のためのタクシー代(鉄道・バス等が利用できない場所や時間帯での通院、体調や病状を理由に鉄道・バス等が使えない等の一定の要件あり)

・市販の薬代(ビタミン剤・サプリメント等は不可)

・不妊症の治療費・人工授精の費用

・人間ドック・健康診断受診後重大な疾病が発見され、引続きその治療を受けた場合の人間ドック・健康診断費用
・治療のためのはり、灸、マッサージ費用(一定の場合を除く)
・在宅療養や入院の付添のために家政婦に支払った付添料(親族は除く)
・入院患者の食事代(病院で出されるもの)
・通院している子どもの付添いのための交通費
・海外旅行中、急病のため支払った医療費

 

 

医療費として認められない主なもの

・診断書作成費用
・予防接種の費用(一部例外あり)
・妊娠中絶費用(一定の場合を除く)

・無痛分娩講座の受講費用

・疲労回復のためのビタミン剤等購入費用

・脱毛、ホクロの除去等美容整形費用

・人間ドック・健康診断の費用(異常のない場合)
・差額ベッド代(一定の場合を除く)
・検眼費用・メガネ(コンタクトレンズ)代
・マイカー通院のためのガソリン代、駐車場代

 

※本記事の内容は、2023年6月の更新時点での情報です。

 

(監修/ファイナンシャルプランナー 大野高志)

 

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