妊娠希望者も子宮頸がん予防ワクチン接種は可能?

子宮頸がん予防ワクチンが接種可能となったので、できれば接種したいと思っています。
ゆくゆくは妊娠を希望しているのですが、このワクチンは妊娠の予定がある人が接種しても、問題ないのでしょうか? また、過去に尖圭コンジローマに感染したことがあるのですが、そのことを考えても、接種しておいた方がいいですか?
 

子宮頸がん予防ワクチンは、現在100ヶ国以上で施行されており、日本でもようやく承認されました。子宮頸がんは予防できるがんであり、現在、早期予防が注目されています。
日本での子宮頸がんは、近年20~30歳を中心に急増しています。子宮頸がんの主要原因は、ヒトパピローマ・ウイルス(HPV)の膣内での持続的感染であり、そのほとんどが性交渉によって感染します。
子宮頸がん予防ワクチンは、このHPV感染を予防するワクチンであり、その効果は70%以上と推定されています。2010年2月現在、接種できるワクチン(サーバリックス)は、日本では60%を占める発がん性HPVハイリスクグループの16型と18型(20~30歳では80~90%を占める)に対するもので、当日、1ヶ月後、6ヶ月後の3回、筋肉注射します(費用は保険対象外です)。
予防ワクチン効果を最大限に引き出すには、性交開始前の投与が望ましいですが、性交渉によって仮にHPVに感染していても、2年以内に90%が消失します。また、自然に感染してもHPVの抗体はほとんどできないため、その場合も接種の対象となります。
ただ、このワクチンですべての子宮頸がんを予防することは不可能であるため、細胞診による検診は必要です。ワクチンと検診の併用によって、子宮頸がんはほとんど予防できます。接種後に妊娠しても問題はありませんが、3回接種で徐々に抗体を上げていくため、できれば3回接種後に妊娠の計画を立てた方がよいと思います。
また、尖圭コンジローマの原因HPVは、ローリスクグループに属するもので、今のワクチンでは予防できませんが、尖圭コンジローマの感染時には、HPVの混合感染が多いので、接種を検討した方がよいでしょう。
今後、尖圭コンジローマにも効果のあるHPVワクチンも接種できるようになるようですが、いつ施行されるかは不明です。

質問に対する答えは、あくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。

監修者プロフィール

天神尚子(てんじんひさこ)先生

三楽病院産婦人科科長を勤めた後、2004年2月、三鷹レディースクリニックを開業。

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