喫煙後に授乳したらあまり飲まず嘔吐しました
いけないとはわかっていながら、妊娠後やめていたタバコを3カ月ほど前から吸っています。普段は子どもが寝てから1~2本吸っていますが、今日は久しぶりに子どもを母に預けて外出したので、解放感から5本吸ってしまいました。帰宅して子どもに母乳をあげたところ、あまり飲みませんでした。その1時間後、離乳食をいつも通りの量食べましたが、2時間後に1回、少量ですが吐いてしまいました。喫煙後の母乳を飲んだ赤ちゃんが急性ニコチン中毒になり、嘔吐することがあると聞きましたが、その症状によるものなのでしょうか? もしそうなら、今後も心配な症状はありますか? 不安で仕方がないですし、子どもに申し訳ないと反省しています。タバコはきっぱりやめようと思いますが、今さらやめても遅いですか?
おそらく喫煙して体内に入ったニコチンが、母乳中にも分泌されて赤ちゃんに影響を及ぼしたものと考えます。ある1カ月健診で出会った赤ちゃんのエピソードをお話しします。そのお子さんは、母乳でしっかりと体重が増えていた元気な赤ちゃんでした。ところが、健診終了間際にお母さんが「ここ何日か赤ちゃんが不機嫌になり、泣くことがある」というのです。赤ちゃんがよく泣くのは普通ですが、不機嫌というのが気になったので「思い当たることはないかしら?」と尋ねると、「タバコを吸ったあとに授乳したら、そうなった」と答えました。夫の喫煙を見て我慢できなくなり、吸ってしまったそうです。健診にはお父さんも来られていたので、一緒に禁煙していただくことをお願いしました。子どもを取り巻くすべての方に喫煙者がいないことが強く望まれます。タバコはニコチンだけでなく、さまざまな有害物質が洋服や家の壁などに付着します。喫煙者の吐息も二酸化炭素濃度が高いので、喫煙者のいる家庭の赤ちゃんは咳が出やすくなりますし、喫煙者に息を吹きかけられると、息苦しくなるでしょう。また、喫煙者のいる家庭では、乳幼児突然死症候群の発生頻度も高くなります。やめようと思って遅いことはありません。ぜひきっぱりと禁煙してください。