おでこの一部に膨らみがあります
生後7カ月半の息子は、生後5~6カ月ごろから大泉門の下から眉間にかけて縦に膨らみができています。目立つわけではありませんが、触ると太い血管が浮き出ているようにプックリしています。先日予防接種の際に、小児科の先生に診ていただき、「赤ちゃんの頭蓋骨は、小さな骨が合わさってできている。今は発達途上なので、一時的におでこの一部が突出しているのではないか。様子を見ましょう」と言われました。成長していくにつれて、脳に影響が出たりしないでしょうか? このように、頭蓋骨の発達途上でおでこの一部が膨らむのは珍しくないことなのでしょうか? どのような状態になったら、形成外科を受診すべきなのでしょうか?
ご質問の内容から推察しますと、左右の前頭骨が合わさる部分(縫合線)が、少し盛り上がっている状態ではないかと考えられます。一般的には、成長とともに目立たなくなってきますし、この状態だけなら、脳への影響はありません。小児科の先生のお答えのように、頭蓋骨はたくさんの骨が合わさってできています。赤ちゃんのうちは、まだ骨同士がくっついていないところがあり、触れると柔らかくなっています。それが「大泉門」や「小泉門」と呼ばれる部分です。大泉門は次第に小さくなり、生後10カ月ごろから1歳半ごろまでの間に閉じてきます。つまり骨同士がくっつくわけです。頭の骨が早く閉じてしまった場合、脳の発育が抑制されることがあります。頭囲の伸びが悪くなると「小頭症」という状態になって発達が遅れたり、けいれんなどの神経症状を起こしたりすることがあります。また、形成外科受診の対象になるのは、早期に縫合線が閉鎖して頭部に強い変形をきたす「頭蓋骨癒合症」などの場合です。