育児用ミルクを飲みません。体重も増えておらず、大変不安です

育児用ミルクを飲みません。体重も増えておらず、大変不安です

もうすぐ生後8カ月の男の子がいます。出生時体重は3,400gで、生後5カ月ごろから体重があまり増えず、完母だったので育児用ミルクを生後7カ月ごろから足すようにしました。でも、始めは哺乳瓶にも慣れていないせいか、母乳後に飲みたがらずにいました。少しずつ慣れてきて母乳と交互にあげ、今は飲んだ量がわかるように育児用ミルクだけにしました。母乳のころは、1日10回ほどあげていましたが、育児用ミルクにすると授乳間隔が4~5時間になり、1回の哺乳量が80mlぐらいであることが多いです。離乳食は1日1度、少し食べますが、その後も育児用ミルクを飲みません。でも、機嫌はよく、夜も4~5時間寝ます。新生児並みの量でとても心配です。体重はもちろん増えておらず、7,500gです。育児用ミルクは母乳に比べて消化が良くないと言いますが、こんなにも飲まなくなり不安でたまりません。

専門家の回答

ご質問のお子さんの場合、離乳食を増やすとよくなるかもしれないと感じました。育児用ミルクは飲みたいときに飲めるだけあげてみてはいかがでしょうか? 機嫌も良く、睡眠もでき、排便も規則的であれば心配されなくてもよいと思います。

発育の評価は身長、体重、頭囲で評価します。乳児期は身長と体重がダイナミックに変化するので、カウプ指数を計算すると役立ちます。カウプ指数は大人のBMIと同じで、体重(g)を身長(cm)で2回割り算して10をかけます。乳児期のカウプ指数の基準値は15〜18ぐらいです。18以上は太め、15未満は細めとなり、13以下は原因精査や栄養方法の工夫が必要と考えます。

今までの発育値を成長曲線にプロットしてみるのも役立ちます。体重の増えは今ひとつでも身長や頭囲が正常に発育しているとひと安心です。また、身長と体重がともに低いときは体質が関係しているかもしれません。成長曲線は母子健康手帳に掲載されています。
 成長曲線をよくながめると曲線は、6カ月までの体重の変化と6カ月以降では異なっていることに気づきます。離乳食が始まるこの時期に体重の伸びは鈍くなるのです。
 離乳食をなかなか食べてくれないと家族のストレスの原因になります。母乳やミルクしか飲んでいなかった乳児にとって離乳食は新しい体験であり学習です。うまくいかないのは当然とも言えます。とくにいろいろな食材を一度にあげると口の中が「パニック」になっているのかもしれません。
 ミルクの量や体重増加が悪くても、本人が元気で、機嫌良くしていれば慌てる必要はありません。もっと飲んでくれないかな、もっとたべてくれないかなといった不安な気持ちで接すると、こどもはプレッシャーを感じたり、「食事が楽しい・うれしい」と思えなくなって「食事=怖い」と学習してしまうかもしれません。
 育児の基本は「待つ」こととされています。急に今まで食べられなかったものを食べてくれたり、逆に今まで飲んでくれていたのものを飲まなくなったりするものです。

※質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
この記事の回答者
監修者プロファイル

監修者松井潔(まつい きよし)先生

愛媛大学医学部卒業
神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント
国立精神・神経センター小児神経科レジデント
神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て
現在,同総合診療科部長
小児科専門医,小児神経専門医,新生児専門医
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