カンジダ腟炎は不育症になりやすい?
昨年と今年、子宮内胎児死亡で2回流産しました。1回目は、胎児の心拍を確認してすぐ(約妊娠7週)、2回目は胎児の頭や胴体が形成され始めたころ(約妊娠10週)の出来事でした。医師からは「染色体がうまく混ざらなかった」との説明を受け、納得しました。しかし、不育症の疑いもあるので、血液検査をしてみようと思っています。不育症はほとんどの場合、女性側に原因があると聞いたことがありますが本当でしょうか? また2度目の流産のとき、妊娠時からカンジダ腟炎になり、腟に薬を2回ほど入れました。赤ちゃんが育たなかったのはその薬のせいでしょうか? それともカンジダが原因で育たなかったのでしょうか? 2回目の流産の手術後、出血量は少ないのですが、かゆみと黄色いおりものみたいな液の分泌が続いています。これもカンジダ腟炎の影響でしょうか?
この質問にある症状を拝見したところ、カンジダ腟炎を発症している疑いはあります。産婦人科を受診して、相談されたほうがいいでしょう。カンジダは腟の常在菌の1つですが、妊娠期のように女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が多いときに増殖しやすくなります。ただし、分娩時に母子感染して新生児にカンジダ症を起こさせることはありますが、流産の原因とはなりません。ところで、初回妊娠の流産率は約10%ですが、そのほとんどは胎児側の要因です。連続3回以上の流産を繰り返した場合「習慣性流産」と定義され、また流産や子宮内胎児死亡を繰り返し、生児を得られないことは「不育症」と呼ばれます。習慣性流産の原因には、染色体異常、子宮奇形、内分泌異常、感染症などがありますが、原因不明の場合が最も多いです。原因不明の場合、免疫異常により流産してしまうことがあります。この免疫異常は自己免疫疾患だけでなく、夫婦間の免疫が関係している可能性もあります。