コロナ禍がもたらした意外な恩恵
3歳を前にトイレトレーニングをほぼ終了していた息子ですが、どうしても苦手なものがありました。それは、外出先のトイレ。外出先でトイレに行く?と聞くとかたくなに拒否。どうしてなのか聞くと「ブオーっていう音が怖い!」と言うのです。どうやらジェットタオルの音が苦手でトイレに行けないとのことでした。
ジェットタオルが原因であることはわかりましたが、他人に使用を中止してもらうことは無理ですし、具体的な対処法は見つからず……。外出先ではトイレにジェットタオルがないことを確認し、ないとわかった場所でなければ息子はトイレに行ってくれませんでした。大きなショッピングモールであればジェットタオルがないトイレを選べますが、コンビニなどの場合はどうしようもなく……。わが家では外出先のトイレ問題が深刻でした。
そんな中、世の中はコロナ禍に突入。小さい子どもを連れての外出が減り、トイレトラブルも発生しませんでした。ようやくワクチン接種が始まり、外出できるようになったのは息子が5歳になってから。久しぶりに家族3人で外出することになったある日のこと、外出先でパパとトイレに行くという息子。私もすっかりジェットタオルのことを忘れていました。トイレへ見送ってからしばらくして「あっ! ジェットタオルがあったらどうしよう……」と思い出した私。心配しながら待っていると、パパと息子が帰ってきました。そしてパパから「ジェットタオル、使用禁止になってた!」とひと言。
息子は「あの音きらいだから、よかったー!」と。外出するたびに、ジェットタオルがないトイレを探しさまよっていたあのころ。すんなり克服できたことに驚いたと同時に、息子の成長と2年以上もコロナ禍が続いていたんだなぁとをしみじみと感じた出来事でした。
著者:佐藤もか/30代女性・主婦。夫と6歳の息子との3人暮らし。丁寧な暮らしに憧れている。無印良品やナチュラル雑貨、北欧インテリアが大好き。
作画:うめたま堂本舗
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています