子どもを急かし、公園にたどり着いたけれど
その日、お友だち親子とは近所の公園で遊ぶ約束をしていました。わが家は2人の子どもがいて、出かける前は時間との勝負でいつもバタバタしています。その日も、私はまだ1歳になったばかりの下の子の準備をしながら、なかなか出かける支度ができない上の娘を「時間に間に合うように行かないと、〇〇ちゃんを待たせちゃうことになるよ!」と急かして動かし、家を出ました。
息を切らせながらなんとか公園にたどり着くとまだお友だち親子の姿はなく、ほっとして子どもたちを遊ばせ始めました。
待ち合わせから10分後に連絡
しかし、5分たってもお友だち親子は現れず、娘は「○○ちゃんどうしたの?」と何度も聞いてきます。娘のお友だちにもわが家と同じ1歳のきょうだいがいたので、きっと支度でバタバタしているのだろうと思い、しばらく様子をみていました。10分たったところでようやく連絡が来て、案の定「支度でバタバタしていてもう少し遅れそう」という内容。
「赤ちゃんもいるから支度が大変だったみたい。もう少しで来るよ」と娘に伝えましたが、娘は「自分は散々急かされて急いできたのに」とでも言いたげな表情で、だんだん機嫌も悪くなっていきました。
30分後、親子は現れたが…
そして娘をなだめながら待つこと30分。私も娘もかなりの待ちぼうけ感がありましたが、ようやく現れたお友だち親子に笑顔で「おはよー!」と言いました。相手もあいさつはしてくれましたが、ママ友はすぐに下の子の相手にかかりきりになってしまい、謝罪の言葉はありませんでした。
そのあとはいつものように遊びましたが、「遅れてごめんね」のひと言はその後もなく、かなりモヤモヤ……。以来、なんとなくこちらから遊びに誘うことは控えてしまう自分がいます。ただ、特別に約束をして遊ぶようなことはなくても、毎日バス停で顔を合わせるので、変わらず距離を保ちながらの良好な関係は続いています。
小さな子どもがいると、時間に遅れずに集合場所へ行くという基本的なことも困難な場合があるので、相手が時間に間に合わないことは無理もないと思っています。しかし、マナーとしてひと言「ごめんね」は、娘のためにも言ってほしかったなと思います。それ以来、私も同じような場面で相手に不快な思いをさせないよう、できる限り遅刻はしない、してしまっても必ず丁寧に謝るようにこころがけています。
イラストレーター/ちひろ
著者:澤崎 凪
1男1女の母。パーソナルカラーコーディネーターの資格を持ち、色彩関係、ファッション関係のほか、自身の体験をもとにした子育て関係のジャンルを中心にライターとして活動中。