和やかな雰囲気が一変…
滑り台ではわが子と同年代の子どもたちが順番に滑っていて、見守る親たちも和やかムードでした。しかし、ふと気が付くと、滑り台の降り口の横に腕組みしながら仁王立ちし、順番に降りてくる子どもを睨みつけるような表情の高齢男性が。
そして子どもたちに「ほら、早く立って。邪魔だよ、どいて」などと言っています。どうやら遊びに加わった3歳くらいの男の子の祖父のようでした。
息子の腕をいきなり引っ張って!?
自分の孫以外の子どもが滑るたびに小言が止まらない高齢男性が原因で、場の雰囲気が悪くなるのを感じました。そんな中、娘が違う遊具へ走り出したので追いかけ、私と娘が戻ったときにちょうど息子が滑り台から降りてきました。
息子は降り口で立ち上がり、次に降りてくる子が気になったのか、滑り台の上部分を見ようと振り返りました。
すると高齢男性が、「こら!! 逆走しない!!」と周囲も驚く大声を張り上げ、息子の腕をわしづかみにしたのです。
私は一部始終を見ていましたが、息子は振り返っただけで逆走しようとなどしていません。突然の大声と腕をつかまれた痛みで、息子は泣き出しました。
反論したい!でも…
私が「すみません、私が親です。腕を放してください」と言うと、高齢男性は「しつけがなってないんだよ」と一言。4歳の子どもが滑り台の降り口で立ち上がっただけで、しつけがなっていない……。言い返したい気持ちがこみ上げましたが、子どもの安全を考え、言葉を飲み込みました。
その後、周りの視線を感じて居心地が悪くなったのか、高齢男性は孫に「行くぞ!」と声をかけましたが、知らん顔で遊び続ける男の子。結局、嫌がる孫を強制的にベビーカーに乗せ、私たち家族を睨みつけて男性は去っていきました。
世の中にはいろいろな人がいると改めて感じ、悔しい気持ちもありつつ、子どもの安全を優先して行動することも大事だなと実感した出来事でした。
イラスト/森田家
著者:森まり子
1歳3カ月差の兄妹ママ。ワーママとして時短勤務をしつつ、ライターとしても活動中。