夫が相続予定の義実家
3人兄弟の末っ子だった夫。上の兄弟はそれぞれ持ち家があり、義両親が済んでいる家は将来的に夫が相続することが以前から決まっていました。そのことは交際中にも聞かされていたので知っていましたが、遠い未来の話だと思っていたのです。
そんな折、妊娠が判明。夫と私は結婚することになりました。新居探しをするなか、なかなか良い物件に出会えないでいると、夫が義実家での同居を提案をしてきたのです。
夫と祖母からの説得
夫いわく「相続する予定の家があるのに、家賃にお金を払うのはもったいない」「実家は古いけれど、二世帯仕様になっているから問題なく暮らせる」「両親は近々自営の店をリフォームして、その店に住む予定でいる。家はいらなくなるから譲ってもらえる」とのことでした。
交際中から仲良くしてもらっていた義母も口をそろえて同じことを話し、私に「気をつかう必要はないから。家は好きにしてくれていいから」と追い打ちで説得してきました。
条件付きで同居開始を決意
いくら相続予定だからと言っても、私は新婚時から同居するのは嫌でした。仲の良い、やさしい義母でも他人は他人。嫁姑問題を起こしたくないので、程よい距離間は欲しいと考えていました。
しかし、なかなか良い物件が見当たらず、タイムリミットである出産も近付いてきていました。そして出産予定日まで残り3カ月となったとき、物件探しにも疲れ果て「節約できるなら……」と同居を決意してしまったのです。
ただし、余計な干渉は控えてもらうこと、同居に無理を感じたら別居に切り替えることを条件にしました。
慣れない同居ストレスと重なる産後クライシス
その後、無事に出産を終え、いよいよ義実家同居生活がスタート。慣れない家事・育児に追われる中、義母の協力がうれしいときもありました。
しかし、徐々に良かれと思ってしてくれる義母のお節介は増す一方。断っても遠慮してると思われ、かえってストレスになってしまいました。ストレスから夫婦喧嘩も増え、離婚寸前までいったこともしばしば……。
加えて、義両親が近く家を譲ると言っていたのは、義母の妄想だったことが判明。夫はそれを信じ込み、2人がかりで私を説得していたというのです。近い将来、家を出て息子に譲るなんて一切聞いていなかった義父は大激怒。結局、私たち家族に家をあけわたしてもらえるという話はなかったことになってしまいました。
干渉は控えるという約束も破られ、家を譲り受けることもなくなってしまい、同居を承諾したときとはまったく異なる条件下での生活に我慢の限界を感じた私は、同居解消に向けて動き出しました。
しばらくは同居解消に反対していた夫ですが、住宅ローン減税の優遇幅縮小までの期限も相まって、2年がかりの説得は成功! 私たちは念願のマイホームを購入することになりました。もともとの約束とは違う同居になってしまっていたことに、義母も少なからず悪いと思っていてくれたようで、同居解消にもすんなり同意してくれました。春からは、義両親とは適度な距離を置いて、新しいマイホームで快適な生活ができそうです。
著者/まさの
イラスト/マメ美
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