なぜ夫は変わってしまったのか、私は思い悩んでいました。
再婚しても大丈夫かな? 夫と娘の良好な関係
今の夫は付き合っているころから、仕事が休みになると私の家に泊まりに来てくれました。娘が中学生までは「何が食べたい?」と必ず聞いて好きなものを買ってきてくれます。娘も夫が来るのを楽しみにしていました。娘は私の知らない娘の好きな人の話なども、夫にはよく話していて、2人の良好な関係に私は安堵していました。
「もう帰れよ!」意思疎通が難しくなった夫と娘
5年の付き合いを経て私と夫は再婚し、赤ちゃんができました。訳あって再婚しても別居婚なので休みには夫が泊まりに来る状況のままです。
妊娠中は私の体調を気遣いつつ娘のよき理解者だった夫ですが、赤ちゃんが生まれてから一転したのです。娘が服や鞄を置きっぱなしにしたりお手伝いをしないでいると「すぐに片付けろ」、「家事を手伝え」としつこく言い、「分かってるよ!」と反論すると「なんだその態度は! すぐやれよ!」と言い争うようになりました。しつこい夫に娘もついに「うるさいよ! もう家来るなよ! 帰れよ!」とキレ、夫も「うるせぇじゃねぇよ!」という言い合いが増えました。
娘のことはもう嫌い? 夫の想い
夫にどうして以前より厳しく当たるようになったのかと聞くと「もう大きいのだから自分のことは自分でしっかり出来るようにならないと。行動が遅いままだと社会に出たとき、周りにも迷惑だし、自分が困るはずだ。お前も赤ちゃんのお世話で大変だろうから手伝いくらいしてほしい」とのことで、娘の自立と私の大変さを考えて厳しく言うようになったようです。
ありがたいけれど、ただでさえ思春期の娘に頭ごなしに言うのは逆効果で、以前のような良好な関係の理解者でいてほしいと伝えました。すると夫は、そのあと頭ごなしに言うことはなくなり、「ここに置いたら赤ちゃんにも危ないな」、「お、片づけるの早くなったね」など、やんわりと伝えるようになりました。
私は、自分の子どもではない娘を夫が疎ましく思うようになったのかと心配でしたが、彼の言動から思い過ごしだったことがわかりました。娘にもそのことを伝えると、夫の想いは理解してくれた様子でした。
夫と娘の言い争いに対して「やっぱり再婚は難しかったか」と考えてしまうこともありました。けれどそれは、私自身が血のつながりに対して過度に反応してしまっただけなのかもしれません。私自身が、言いたいことが言える関係が築けている夫と娘の関係性をまず認め、ネガティブに捉えないようにすることが大切だと感じました。また言い争うことがあったら双方の想いをきいて、橋渡しをしながら、より絆が強い家族にしていきたいと強く思いました。
ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
著者:星野美月
年の差3姉妹を育てるアラフォーママ。保育士資格や幼稚園教諭免許を保有。夫とは週末婚のためワンオペで育児に奮闘中。育休を機に民間資格を取得したりWebデザインを学ぶなど新たなスキル開拓にも熱意を燃やしています。