ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声をご紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
娘と彼を会わせる? 会わせない?
20歳で出産してすぐに離婚した私は、女手ひとつで娘を育てるために、看護師資格を取得しようと22歳で大学に入学しました。そのとき大学で出会ったのが交際未経験の彼でした。はじめは当時4歳の娘と会わせるべきか迷ったのですが、まずは会わせないことに。しかし、交際して1年近く経つと彼は私にとって信頼できる人となり、娘に会わせてみたいなと思うようになっていきました。そのことを伝えると、彼も喜んでくれて、その後は、デートといえば、動物園や水族館、プールなどに3人で出かけるように。娘と彼はすぐに打ち解け、娘を含めた3人のお出かけが当たり前になっていったのです。
ある日私が体調を崩すと、娘のお弁当を作ってくれたりもして、このころから「頼ってもいいのかな」と少しずつ思うようになりました。
交際中に悩んだことは
しかし、交際中に悩んだことは娘の育児についてです。私としては、彼氏という段階の彼に育児にまでは口を出してほしくないという思いがあり、正直に彼にそのことを話しました。「命の危険や人を傷つけるようなことがあったら注意してほしいけれど、それ以外では私が注意するのでフォロー役に回ってほしい」と伝えると、彼は「わかった。でも俺から見て、言い過ぎって思ったときとか理不尽に怒っている、って思ったときは口を出していい?」と言われ、娘のこともちゃんと考えてくれているんだなと嬉しく感じました。
大学を卒業後、遠距離恋愛に
大学在学中は順調に交際を続け、2人とも無事に看護師の資格を取得できました。大学を卒業後、彼は奨学金の関係で地元に戻り就職したため遠距離恋愛に。お互いにシフト制の仕事だったため会う頻度は減りましたが、彼が休みの日は私の家のほうに来て、私が仕事でも娘と2人で出かけてくれたりしていました。娘は彼が来ると嬉しそうにしていました。
ついにプロポーズ……娘には「直接伝えたい」と彼
交際して4年半が経つころ、私の家に遊びに来ていた彼から突然「結婚しよう」と言われたのです。娘を寝かしつけたあとで2人ともパジャマで、プレゼントもムードも何もなかったのですがとても嬉しく、OKの返事をしました。娘には、彼が直接話したいということで見守ることに。
翌日、彼は娘に「○○(彼)は、○○ちゃん(娘)と○○ママ(私)のことが大好きだから、家族になりたいと思っているんだけど、いい?」と聞きました。娘は「それって○○くんが私のパパになるっていうこと? もちろんいいよ! やったぁ!」とジャンプしながら喜んでくれました。
別居婚はいつまで? 両家の反応は?
すぐにお互いの両親にあいさつへ行き、結婚の許しをもらいました。義母は私がバツイチ子連れということに微妙な反応を示していたようでしたが、会ったときには「おめでとう。これからよろしくね。」と言ってくれました。
婚姻届を出したときは別居婚のままで、彼の奨学金の関係で1年は別居婚を続けることに。生活自体は大きく変わりませんでしたが、私は「夫として頼っていい。娘のことも1人で抱えなくていいんだ」と、精神的に安心した気持ちになりました。
子連れで交際を始めたことで悩んだことはありましたが、彼も一緒に娘のことを考え、彼自身の意見を言ってくれ、とても嬉しかったです。プロポーズをするときも、私にだけでなく、娘に直接「家族になりたい」と言ってくれ、この人となら協力して家族になっていけそうと思いました。
著者:吉川みきな/30代女性・看護師。2008年生まれの女の子と2018年生まれ、2022年生まれの男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています